斉藤立が準決勝進出!初戦で東京五輪金の難敵、クルパレクに豪快一本勝ち→延長戦の死闘制す 母は父の写真手に涙

 「パリ五輪・柔道男子100キロ超級・2回戦」(2日、シャンドマルス・アリーナ)

 斉藤立(たつる、JESグループ)が初戦の2回戦に登場。リオ五輪100キロ級金メダルで東京五輪100キロ超級金メダルのチェコ・クルパレクと対戦した。

 ノーシードながら難敵との戦い。1分20秒、相手の背負い投げを耐えると、その直後だった。フェイントをかけ、相手の動きを冷静にみながら豪快な内股で一本勝ちした。準々決勝ではキューバのグランダを計8分の激闘の末、延長戦で技ありを奪い準決勝進出を決めた。

 幼少から、偉大な父と目指してきた舞台だった。6月4日の公開練習では「父と同じ舞台に立てるだけでも誇っていいと思うが、お父さんが求めているのは金メダル。何が何でも勝ちにいく。執念を見せたい。表彰台の一番上に立つ」と、亡き父・斉藤仁さんへの思いを見せた。今回、初の五輪出場を果たし、日本柔道史上初の親子オリンピアンとなった。

 男子95キロ超級で1984年ロサンゼルス、88年ソウル五輪を連覇した仁さんの次男として生まれ、5歳で柔道を始めると父の指導を受けた。日本代表の鈴木桂治監督も仁さんのまな弟子で、2004年アテネの男子100キロ超級金メダリストだ。仁さんは2015年、がんのため54歳の若さで死去した。仁さんの得意だった体落としを軸にした正統派の柔道で、斉藤は親子2代、師弟での五輪金メダルを目指していた。

 客席では母の三恵子さんが仁さんの写真を手に観戦。難敵を撃破すると、目に涙を浮かべて喜んだ。

 ◆斉藤立(さいとう・たつる)2002年3月8日生まれ、大阪府出身。5歳で柔道を始める。18、19年に男子100キロ超級でインターハイ優勝。21年、グランドスラム・バクー大会でシニアの国際大会を初制覇。22年世界選手権2位。同年、史上3番目の若さで全日本選手権を初制覇。得意技は体落とし、大外刈り。国士舘大卒。192センチ、165キロ。家族は母と兄。

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