柔道男子 一本負けの相手が激高して勝者にキックの大暴挙 失格処分で敗者復活、混合団体出場できず 会場騒然 リネールは倒れ込むも右拳突き上げる

 フランスのリネール(右奥)の勝ちに納得がいかず、柔道着を脱いで畳を降りるジョージアのトゥシシビリ(撮影・吉澤敬太)
 フランスのリネールの勝ちに納得がいかず、大ブーイングを受けながら柔道着を脱いだジョージアのトゥシシビリ(撮影・吉澤敬太)
 1回戦を戦うフランスのリネール(左)=撮影・吉澤敬太
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 「パリ五輪・柔道男子100キロ超級・準々決勝」(2日、シャンドマルス・アリーナ)

 フランスのリネールが一本勝ちを収めたが、相手のトゥシシビリ(ジョージア)が直後にキックを繰り出して相手を倒すハプニングがあった。

 リネールが一本勝ちを収めて審判が宣告した直後だった。詰め寄ったトゥシシビリが激高して両膝を出す形でキック。リネールは倒れ、会場は騒然となった。直後に立ち上がると右拳を突き上げてガッツポーズ。その後、一触即発の状態で不穏な空気が会場に流れた。

 投げ技での一本勝ちとなったが、リネールが踏みつけるような形となった。足が絡み合う形となり、小競り合いが起こっていた。勝負結果はトゥシシビリの反則負けとなった。

 上半身の道着を脱いで引き揚げるトゥシシビリにスタンドからは強烈なブーイングが飛んだ。一方でリネールには大歓声がわき起こる異様な雰囲気となった。

 国際柔道連盟(IJF)はスポーツマンシップに反する行為があったとして、大会からの失格処分を下した。準々決勝敗退のために本来ならば敗者復活戦にまわる予定だった。3日に行われる混合団体戦も出場できなくなった。

 IJFは公式ホームページで同選手の行為は「柔道の精神に反するものだった」とし、懲戒委員会が最終決定を下すまでいかなる国際大会への参加も禁止することも発表。さらなる調査を行うことを明言した。

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