ジョージア選手が柔道精神に反する暴挙 解説者も怒り「これはいけません、反則負けです」フランスの英雄を蹴り上げる

 準々決勝を終え、ジョージアのトゥシシビリ(手前)と言い合うフランスのリネール(撮影・吉澤敬太)
 フランスのリネールの勝ちに納得がいかず、大ブーイングを受けながら柔道着を脱いだジョージアのトゥシシビリ(撮影・吉澤敬太)
 フランスのリネール(右奥)の勝ちに納得がいかず、柔道着を脱いで畳を降りるジョージアのトゥシシビリ(撮影・吉澤敬太)
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 「パリ五輪・柔道男子100キロ超級・準々決勝」(2日、シャンドマルス・アリーナ)

 母国フランスの英雄、テディ・リネールが登場。ジョージア・トゥシシビリに勝ち、4強進出を決めた。勝敗決着後、トゥシシビリがリネールに激高してキックをする暴挙があり、会場は大ブーイングとなった。リネールが足技で一本勝ちしていたが、審判はトゥシシビリに反則負けを宣告した。

 会場が騒然となった。リネールが一本勝ちを収めて審判が宣告した直後だった。畳の上に仰向けとなっていたトゥシシビリが、覆いかぶさっていたリネールを突き飛ばすように足を蹴り上げた。

 怒りが収まらないトゥシシビリは立ち上がろうとしたリネールを膝で押し倒し、暴言を連発。リネールは両手を広げて「Whyポーズ」を作った。リネールは直後に立ち上がると右拳を突き上げて歓声に応えた。

 その後、審判はトゥシシビリに反則負けを宣告。礼をする際にも一触即発の状態で不穏な空気が会場に流れたが、最後は握手を交わした。

 上半身の道着を脱いで引き揚げるトゥシシビリにスタンドからは強烈なブーイング。一方でリネールには大歓声がわき起こる異様な雰囲気となった。

 リネールは2012年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪を連覇。21年東京五輪こそ3位に終わったが、昨年の世界選手権で11度目の優勝を飾った。地元での五輪で3度目の金メダルを狙っている。

 NHKの実況はトゥシシビリの暴挙に「これはいけません」と伝えた。退場の様子も含めて柔道精神に反する行為に、解説の穴井隆将氏も怒りをにじませ「反則負けです。とんでもないですね。投げられた後、物凄い暴言を吐くようなテンションでまたがり、何か発しましたね」と語った。

 結果は一本勝ちではなく、リネールの反則勝ちとなった。

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