バドミントン 2大会連続銅の東野「本当に勇大くんと出会ってよかった」渡辺「楽しくやれました」涙の抱擁にファンが大きな拍手
「パリ五輪・バドミントン混合ダブルス・3位決定戦」(2日、ポルトドラシャペル・アリーナ)
東京五輪銅メダルの“ワタガシペア”こと渡辺勇大(27)、東野有紗(28)組=BIPROGY=は韓国の叙承宰、蔡侑玎ペアと対戦。ストレートで撃破し、日本バドミントン界では初の2大会連続メダルを手にした。
終了後、2人ともコートに倒れ込んだワタガシペア。その後、涙を流す東野と渡辺がコート上で熱く抱き合った。感動的なシーンに、試合中「ニッポン」コールがわき起こったスタンドは大きな拍手。渡辺は「本当によかったです」と語り、東野は「2人で金メダル取る気持ちでやってきて、悔しいですけどメダルが取れて良かったです」と声を詰まらせた。
前日の準決勝では涙の敗退。金メダルを目指してきただけに、気持ちを切り替える難しさはあったが「2人とも空元気だったと思うんですけど、バスの中でも明るく話して切り替えられた」と東野は明かし、渡辺は「昨日は泣きましたけど、2人で話して楽しもうと。3位決定戦は2回目でしたけど楽しくやれました」と声を震わせた。
それでも後押ししてくれたファンの声援。13年間のコンビ生活で培った自在のコンビネーションにスタンドは大きく沸いた。「僕らめちゃくちゃきつくて、声援が後押ししてくれた」と渡辺。東野は「本当に勇大くんと出会ってよかった」と信頼関係の強さをにじませた。
◆渡辺勇大(わたなべ・ゆうた)1997年6月13日生まれ、東京都杉並区出身。両親の影響で小2から「小平ジュニア」で競技を始める。福島・富岡第一中を経て富岡高卒。東野とペアで18年全英オープン初制覇。21年にも優勝。167センチ。
◆東野有紗(ひがしの・ありさ)1996年8月1日生まれ、北海道岩見沢市出身。6歳から競技を始める。福島・富岡第一中を経て富岡高卒。高校時代に1学年下の渡辺と混合ダブルスを結成。160センチ。