斉藤立一本負けにキッパリ「実力ですね」NHK・穴井隆将氏の解説反響「厳しくて優しい」「冷静で公平で信頼できる」 エールも忘れず「お父さんも…」

 「パリ五輪・柔道男子100キロ超級・準決勝」(2日、シャンドマルス・アリーナ)

 斉藤立(たつる、JESグループ)が準決勝で韓国・金民宗と対戦。開始2分45秒、背負い投げによる一本負けで3位決定戦に回ることになった。

 NHKの中継で解説を務めた穴井隆将氏の指摘が大きな話題を呼んだ。

「回っちゃった」とポツリ。アナウンサーの「一瞬のスキがあったのか」というコメントに「いや、実力ですね」とキッパリ。「やっぱり上手でした。片えりからの背負い投げ。斉藤選手もわかっていたと思いますけど、ここの組み手の速さ、技出しの速さ、そして大きな体を転がすための体の持っていきかた。すべてにおいて完璧でしたね。これはたまたまとか、事故とかそういうレベルではない」と、勝者を称えた。斉藤に対しては「悔しそうな表情がありますけど、もう少し捕まえ続ける強さが求められるという印象を受けましたね」と指摘した上で「絶対にメダルをとってこい!お父さんもそう思っているはず」と、エールを送った。

 厳しくも愛溢れる解説は反響を呼び、SNSでは「穴井さんの『実力ですね』が厳しくて優しい」、「やっぱり解説はこうじゃないと」、「穴井さんは冷静で公平で信頼できる」と称賛の声があがっていた。

 準々決勝はキューバのグランダと延長4分を超える死闘。最後は内股で技ありを奪い、勝ち上がった。初戦はリオ五輪100キロ級金メダルで東京五輪100キロ超級金メダルのチェコ・クルパレクに一本勝ち。幼少から偉大な父と目指してきた舞台で、力を発揮してきた。

 亡き父・斉藤仁さんは男子95キロ超級で1984年ロサンゼルス、88年ソウル五輪を連覇。立は今回、初の五輪出場を果たし、日本柔道史上初の親子オリンピアンとなった。

 客席では母の三恵子さんが仁さんの写真を手に観戦。両手を合わせて息子の勝利を祈り続けていた。

 ◆斉藤立(さいとう・たつる)2002年3月8日生まれ、大阪府出身。5歳で柔道を始める。18、19年に男子100キロ超級でインターハイ優勝。21年、グランドスラム・バクー大会でシニアの国際大会を初制覇。22年世界選手権2位。同年、史上3番目の若さで全日本選手権を初制覇。得意技は体落とし、大外刈り。国士舘大卒。192センチ、165キロ。家族は母と兄。 

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