斉藤立はメダル獲得ならず「情けない」4度も繰り返す 「日本に帰れるのか、そう思っています」3位決定戦も一本負け

 「パリ五輪・柔道男子100キロ超級・3位決定戦」(2日、シャンドマルス・アリーナ)

 斉藤立(たつる、JESグループ)が腕ひしぎ十字固めで一本負け。メダル獲得はならなかった。

 ウズベキスタン・ユスポフと対戦し、足技で技ありを奪われた。そのまま寝技から腕ひしぎ十字固めに移行され、苦悶の表情を浮かべてたまらずタップした。

 試合後は「情けないです」と落胆。準決勝で敗退し、気持ちの切り替えを問われ「応援にきてくれた家族に、ここであきらめたら申し訳ないとやったが、力不足でした」とうなだれた。

 観戦した家族ら関係者の思いに、「本当に応援してくれた方々に情けない気持ちでいっぱいです。本当に応援してくれた方々に、情けない気持ち、申し訳ない気持ちしかなくて、日本に帰れるのか、今そう思っていて、本当に情けない気持ちです」。4度も「情けない」と繰り返した。

 準決勝では韓国・金民宗に背負い投げで一本負け。敗戦の瞬間、斉藤は頭を抱えた。父が立った決勝の舞台まであとひとつだったが、相手の投げに屈した。客席では母の三恵子さんが仁さんの写真を手に観戦。両手を合わせて息子の勝利を祈り続けたが、父と同じ金メダルはならなかった。

 亡き父・斉藤仁さんは男子95キロ超級で1984年ロサンゼルス、88年ソウル五輪を連覇。立は今回、初の五輪出場を果たし、日本柔道史上初の親子オリンピアンとなった。初の大舞台は苦い思いとなったが、まだ22歳。このまま終わるわけにはいかない。

 ◆斉藤立(さいとう・たつる)2002年3月8日生まれ、大阪府出身。5歳で柔道を始める。18、19年に男子100キロ超級でインターハイ優勝。21年、グランドスラム・バクー大会でシニアの国際大会を初制覇。22年世界選手権2位。同年、史上3番目の若さで全日本選手権を初制覇。得意技は体落とし、大外刈り。国士舘大卒。192センチ、165キロ。家族は母と兄。

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