瀬戸大也は7位 2大会ぶりの五輪メダル獲得はならず「メダル取りたかった」も晴れ晴れ「全力で泳がせてもらったことに感謝」
「パリ五輪・競泳男子200m個人メドレー・決勝」(2日、ラデファンス・アリーナ)
瀬戸大也(30)=CHARIS=は1分57秒21で7位に終わり、2大会ぶりの五輪メダルはならなかった。
序盤から果敢に先頭争いを繰り広げた瀬戸。背泳ぎでやや遅れたが、平泳ぎで追いすがり、最後の自由形へ。一瞬3位に浮上する勢いをみせたが、最後は力尽き、表彰台には届かなかった。
レース後は「ちょっとタイムが準決勝より落としてしまった。でも素晴らしいメンバーの中で全力で泳げた。この場に立てていることに感謝。メダル取りたかったですけど。6秒0がメダルラインだったなら、いけたんじゃないかと。自己ベスト出したかったけど、及ばず。でも全力で泳がせてもらったことに感謝したい。有意義な時間を過ごせた。まっちゃんの銀1つ。今取りたかったですけど。あとは全力で応援したい」と、悔しさをにじませながらも、晴れ晴れとした表情で語った。4冠を達成したマルシャン(フランス)と抱き合い「レオンは素晴らしい選手。本物だと思う」とたたえた。
瀬戸にとって3度目の五輪。予選落ちした屈辱の東京五輪から雪辱を期す大会だった。瀬戸は「金!と大きい声で言えないけど、自己ベストでメダルは獲得したい」と意気込んでいた。400メートルでは7位入賞。銀メダルを獲得した18歳の松下に大きな刺激を受けて、東京五輪で0・05差でメダルを逃した本命種目に挑んだ。
3月のパリ五輪代表選考会では、16年のリオデジャネイロ五輪でも銅メダルに輝いた本命の400メートル個人メドレーで代表権を逃し、同200メートルがラストチャンスだった。それでも「切羽詰まったレースは過去にやってきた」と、1分56秒87で1位となり、日本水泳連盟が定める派遣標準記録を突破して3大会連続の切符をつかんだ。「3月はこのタイムで勘弁してください。ここからが得意な時期。まだまだ最前線は譲らない。夏は任せてください」と語っていた。
◆瀬戸大也(せと・だいや)1994年5月24日、埼玉県出身。6歳で水泳を始めた。得意種目は個人メドレーで、五輪では2016年リオデジャネイロ大会400メートル同種目で銅メダルを獲得。21年東京大会にも出場した。世界選手権は13、15年大会の同種目2連覇。19年大会は2冠を達成した。17年5月に元飛び込み選手の馬淵優佳と結婚。18年に第1子、20年に第2子が誕生した。早大卒。174センチ、80キロ。