阿部一二三も盤石合わせ技一本勝ち 準々決勝・セルビア戦、先鋒役で先勝 妹・詩が再起の混合団体戦で兄も気迫あふれるの圧勝劇

 「パリ五輪・柔道混合団体・準々決勝」(3日、シャンドマルス・アリーナ)

 前回の東京大会銀メダルで、悲願の金メダルを狙う日本は、準々決勝でセルビアと対戦。先鋒役の男子73キロ級は、男子66キロ級金メダリストの阿部一二三が務め、合わせ技一本勝ちした。阿部一の団体戦出場はシニア国際大会では初。

 再起への道を歩み始めた妹のためにも、負けられなかった。阿部一は開始から果敢に攻め立て、圧倒。2分32秒に大内刈りで技ありを奪うと、残り30秒で再び大内刈りで合わせ技一本。試合を決めた。

 日本は初戦となる2回戦ではスペインと対戦し、代表戦にもつれ込む死闘の末、4-3で勝利。金メダルが期待された女子52キロ級でまさかの2回戦敗退に終わった阿部詩(24)=パーク24=も先鋒となる女子57キロ級で出場。スペイン選手に合わせ技で一本勝ちした。

 日本の先陣を切って女子57キロ級で出場した日本の阿部詩は、スペインのアリアネ・トロソネルと対戦。開始早々に指導を受けると、1分20秒で谷落としで技ありを取られる苦しい展開。残り1分45秒で大腰で技ありを奪って追いつくと、残り1秒で袖釣り込み腰で再び技ありを奪い、合わせ技一本で先勝した。

 阿部詩は2連覇を目指した7月28日の個人戦で今大会を制した世界ランク1位のケルディヨロワ(ウズベキスタン)の捨て身の谷落としに沈み一本負け。試合後は声をあげて涙する姿があった。その後、自身のインスタグラムで「日本代表として、日本という素晴らしい国を背負い戦えたことを誇りに思います。情けない姿を見せてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪していたが、苦しみながらも上々の再出発となった。

 その後は橋本が一本負け、高市が一本勝ち、村尾が優勢勝ち、高山が反則負けで3-2で大将の斉藤へ。斉藤も中盤に払い腰で技ありを奪われ、優勢負け。3-3で並ばれた。

 ゴールデンスコア方式の代表戦は抽選による階級選択で女子70キロ級が選ばれ、高市が再び試合に。高市が開始1分22秒小外刈りで一本勝ちした。声援を送っていた阿部詩は笑顔で拍手とガッツポーズをみせていた。

 セルビア戦のメンバーは次の通り。

◇女子57キロ級・舟久保遥香

◇男子73キロ級・阿部一二三

◇女子70キロ級・新添左季

◇男子90キロ級・永瀬貴規

◇女子70キロ超級・高山莉加

◇男子90キロ超級・ウルフ・アロン

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