阿部一二三が号泣謝罪「日本の皆さんにすいませんという気持ち」王手で出番も1階級上メダリストに8分超え死闘で一本負け「勝ち切らないと意味がない」

 「パリ五輪・柔道混合団体・決勝」(3日、シャンドマルス・アリーナ)

 前回の東京大会銀メダルで、悲願の金メダルを狙う日本は、決勝で東京五輪金メダルのフランスと再戦し、3-4で敗れ、2大会連続の銀メダルに終わった。

 3-1で迎えた第5試合、1階級上のガバに8分超えの死闘の末敗れた阿部一二三は、試合後、号泣。「本当に日本の皆さんに、すいませんという気持ちです。みんながつないでくれた良い流れ、いいバトンだったのに、それをものにできず。申し訳ない気持ちで一杯です」と、謝罪し、日本中を沸かせた果敢な柔道だったが「あそこで勝ち切らないと意味がない。本当に悔しい気持ちでいっぱい」と、唇を噛み締めた。

 死闘は3-3でゴールデンスコアによる代表戦に。ルーレット抽選による階級抽選で、90キロ超級。斉藤立-リネールに。本戦で敗れていた斉藤がリベンジを狙ったが、牙城を崩すことができず、6分26秒の死闘の末に大内刈りで一本負け。フランスの英雄の巧みな柔道に再び屈した。

 3-1からの大逆転負けに、1階級上のメダリストと死闘し敗れた阿部一二三は涙。斉藤はベンチ脇に突っ伏して顔を上げることができず、号泣した。

 第5試合の男子73キロ級で、個人66キロ級2連覇王者の阿部一二三が、本来1階級上の男子73キロ級銀メダリストのガバと対戦。初戦の2回戦に出場した妹の詩が見守る中で、ゴールデンスコアにもつれ込んだが、圧倒的に攻め立てた一二三。途中に鼻出血による治療の時間が取られた。止血を終えて、再開。8分を超えた死闘となったが、8分52秒にすくい投げを浴びて、一本負けに終わった。

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