8分52秒死闘攻め抜いた阿部一二三 決着付けぬ審判に疑念の声 ガバ指導2つ目からピタリ「あれだけ消極的なのに」「途中から指導廃止されたんか」

 「パリ五輪・柔道混合団体・決勝」(3日、シャンドマルス・アリーナ)

 前回の東京大会銀メダルで、悲願の金メダルを狙う日本は、決勝で東京五輪金メダルのフランスと再戦し、3-4で敗れ、2大会連続の銀メダルに終わった。

 柔道大国の威信をかけた死闘の中で、紛糾する場面があった。

 日本が3-1で王手をかけて迎えた第5試合の男子73キロ級。個人66キロ級2連覇王者の阿部一二三が、本来1階級上の男子73キロ級銀メダリストのガバと対戦。初戦の2回戦に出場した妹の詩が見守る中で、ゴールデンスコアにもつれ込んだが、圧倒的に攻め立てた一二三。途中に鼻出血による治療の時間が取られた。止血を終えて、再開。8分を超えた死闘となったが、8分52秒にすくい投げを浴びて、一本負けに終わった。

 ガバが3分11秒で先に指導2つを浴びた展開。ゴールデンスコアとなり、その後も終始、阿部が攻め立てる展開が続いたが、なかなか3枚目の指導が提示されなかった。SNSでは「あれだけ消極的だったガバに3枚目の指導が出なかったのはなんだかなぁ」、「指導出さない審判に不信感」、「阿部一二三の試合の途中から指導のルールが廃止されたのか」、「一二三選手の見事な闘いぶりに心拍上がった。全然指導でなかったあたりに何かを感じた」と、疑問の声が上がっていた。

 3-1で迎えた第5試合、1階級上のガバに8分超えの死闘の末敗れた阿部一二三は、試合後、号泣。「本当に日本の皆さんに、すいませんという気持ちです。みんながつないでくれた良い流れ、いいバトンだったのに、それをものにできず。申し訳ない気持ちで一杯です」と、謝罪し、日本中を沸かせた果敢な柔道だったが「あそこで勝ち切らないと意味がない。本当に悔しい気持ちでいっぱい」と、唇を噛み締めた。

 3-1からの大逆転負けに、1階級上のメダリストと死闘し敗れた阿部一二三は涙。斉藤はベンチ脇に突っ伏して顔を上げることができず、号泣した。

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