五輪柔道 ウルフ・アロンが傷心の斉藤立に愛あるイジリ 会見中に隣でヒソヒソ「すみません、今、マジメなんですよ」会場が笑いに包まれる
柔道混合団体で銀メダルを獲得した日本代表が4日、パリ市内で記者会見に臨み、総勢14人が一同に会した。
先輩の優しさがにじんだ瞬間があった。個人戦でメダルに届かず、混合団体では本戦、代表戦とリネールに敗れた斉藤。コメントを求められると「本当に応援ありがとうございました。SNSを見ていたら本当に応援していただいて、それと同時に悔しさが。個人、団体共に未熟な姿しか見せられなかった」と沈痛な面持ち。それを見たウルフ・アロンが隣から笑みを浮かべて何か言葉を発すると、斉藤が「すみません、今、マジメなんですよ」と先輩を制した。
会場は笑いに包まれ「必ず金メダルを日本に持ち帰って恩返ししたいです」と力を込めた斉藤。直後、ウルフがマイクを持つとスイッチが切られており、やり直しとなったが「このチームで戦えて誇りに思います」と語った。
阿部一二三は「こんなに喜びと悔しさを味わえた選手はいない。もっと強くなって4年後に」と語った。前日に行われた混合団体では王手がかかった状況で痛恨の一本負け。個人では五輪連覇を達成しながら、団体戦の悔しさをにじませる形となった。