悲壮 豊田兼が足をひきずって完走「集大成を見せたかった。走りきるのを目標に」53秒62で5組6着 陸上男子400m障害予選

 「パリ五輪・陸上男子400m障害・予選」(5日、フランス競技場)

 豊田兼(慶大)が53秒62で5組6着に終わり、敗者復活戦に回った。豊田は6月の日本選手権では日本歴代3位の47秒99の自己ベストで優勝し、パリ五輪の切符をつかんだ。この日は左太ももにテーピングを施してレースに臨んだが、最後のハードルの前に足がつったような形となり、最後はひきずるようにゴール。台湾選手の肩を借りてコースを後にした。

 その後、前の3組を走った筒江が駆けつけ、支えられてインタビューエリアへ。豊田は「フランスに来てからの練習で痛めていたところを再発してしまって厳しい1カ月間だった。初めての五輪で、つらい挫折のような経験が今後成長していく上で、前を向いていける大会にしたくてコーチと相談して出場した」と話した。最後は完走するのがやっとの状況だったが「なんとかそこは、ここまで来て集大成を見せたかったので。走りきるのを目標に」と話した。

 日本勢は小川大輝(東洋大)は50秒21で1組6着、筒江海斗(スポーツテクノ和広)も50秒58の3組7着で、いずれも敗者復活戦へ回った。

 5組で行われる予選は各組3着までと、次に速い3選手の18選手がまず準決勝進出。それ以外の選手(棄権、途中棄権、失格は除く)は6日の敗者復活戦へ回る。豊田の出場は不透明。

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