福部真子が準決勝進出!「ディズニーランドの待ち時間かと。ほんと地獄」1組0秒01差で着順突破ならず タイム上位ギリギリ3人目残り30分後に吉報
「パリ五輪・陸上女子100m障害・予選」(7日、フランス競技場)
日本記録保持者の福部真子(28)=日本建設工業=は12秒85の1組4着。3着とはわずか0秒01差で着順で準決勝を決めることはできなかったが、5組が終わった段階でタイム上位3人の3番目に残り、準決勝進出を決めた。日本女子の準決勝進出は21年東京五輪の寺田明日香に続いて2大会連続3人目。
1組で登場後、5組の結果まで約30分待ち、吉報が届いた福部は、取材エリアに登場すると“セーフ”のポーズで笑いを誘った。「ディズニーランドの待ち時間かと。ほんと地獄だった。正座して待ちました。よかった」と、運命の時間を笑顔で振り返り「前半の(スピードの)乗りがあまり良くなかった。準決勝ではしっかりいいところ出せるように、猪突猛進で頑張りたい。日本記録更新は視野にいれているが、12秒5台を狙っていける走りだと思う。しっかり準備して、気持ち、体を切り替えてやっていきたい」と充実した表情で見据えた。
好スタートを切った福部は終盤まで3位争いを繰り広げた。五輪日本人最高記録でフィニッシュしたが、あとわずかに届かなかった。各組上位3人とタイム上位3人が準決勝に進出。その他は敗者復活に回る。
悔しさを乗り越えて掴んだ初五輪だった。昨年の日本選手権では4位。ゴール後、1度1位と表示されたが誤表示で、世界選手権切符を逃す結果に号泣。今年の日本選手権では2年ぶり2度目の優勝で五輪切符を手にし、「あれがあったから踏ん張れた」と話していた。
◆福部真子(ふくべ・まこ)1995年10月28日、広島県安芸郡府中町出身。広島皆実高、日体大を経て、日本建設工業に所属。高校時代はインターハイ3連覇を達成。22年世界選手権準決勝で12秒82の日本記録を樹立した。同年9月には12秒73に更新。五輪直前の7月のオールスターナイト陸上では12秒69まで伸ばした。166センチ。