卓球フランス戦 日本は激闘の末に銅メダル逃す 0-2から驚異的な粘り見せるも… 張本が篠塚を抱きしめる「全員が出し切った」

 「パリ五輪・卓球男子団体・3位決定戦、日本2-3フランス」(9日、パリ南アリーナ)

 日本は開催国のフランスと対戦。だが完全アウェーの中、ゲームカウント2-3で敗れ、銅メダル獲得はならなかった。

 0-2から巻き返し、タイで迎えた大一番の第5試合。篠塚大登は第2試合で張本を撃破したフェリックス・ルブランとの対決となった。第1ゲームは序盤でリードしたが、ルブラン弟がさすがの技術で連続ポイント。そのまま押し切られてしまった。

 第2ゲームはサーブで相手を幻惑した篠塚。序盤はリードを奪ったが、主導権を引き寄せるまでには至らず、徐々に相手ペースへ。連続してゲームを落とし、崖っぷちへと追い込まれた。

 第3ゲームは序盤からルブランのペースに。スタンドから1点ごとに大きな歓声がわき起こる中、懸命に食らいついた。最後はデュースとなる中、篠塚が気迫で競り勝ち奪い返した。

 第4ゲームは序盤から流れを呼び込んだが、ルブランがさすがの実力を発揮。粘り及ばず11-13で力尽きた。張本は「全員が出し切った。いいチームでした」と涙を流して振り返った。

 会場が大歓声に包まれる中、相手の勝利をたたえた日本チーム。大合唱がわき起こる中、スタンドに一礼し、張本が篠塚を抱きしめて励ましの声をかけた。

 篠塚大登、戸上隼輔ペアとシモン・ゴズィー、アレクシ・ルブランペアの対戦となった第1試合。スタンドの9割方を現地ファンが埋めた中、チャントに加えラッパのような音も鳴り響く。そしてフランスが得点を決めると大きな拍手がわき起こった。さらに国旗もはためく中、完全アウェーの状態だ。

 いきなり7連続失点で試合の主導権を握られてしまった日本ペア。一方、3連続ポイントで盛り返す場面もあったが、第1セットは落とす形になった。第3セットは奪い返したものの、相手の多彩な攻撃に対応できず。フランス側が劣勢になると、スタンドからチャントがわき起こる異様な雰囲気も重なり、そのまま押し切られた。

 第2試合はエースの張本智和と個人シングルスで銅メダルを獲得したフェリックス・ルブランが激突。準決勝で不安を抱かせた左太もも違和感の影響を感じさせないプレーぶりで一時2-1とリードしたが、ここからルブラン弟の猛反撃にあった。第4ゲームを落としてタイとなり、第5ゲームも張本が主導権を持っていた中、まさかの逆転負けで痛恨の連敗となった。

 後がなくなった状況で戸上とアレクシ・ルブランとのシングル戦。攻めの姿勢を貫き、第1ゲームを奪った。第2セットは互いに点を取り合う展開に。それでも戸上がペースを崩さず、ルブラン兄のミスを誘う形になった。第4ゲームでは鮮やかに緩急を使って勝利。銅メダルへの望みを張本へつないだ。

 張本は第4試合でゴズィーと対したが、終盤に追い上げられるも気迫を前面に出して第1ゲームを先取。しかし第2ゲームはロングサーブに手を焼いて落としてしまった。スタンドの大歓声に押される中、第3ゲームこそ落としたが、第4ゲームでは白熱の展開を制し、2-2と望みをつないで篠塚に託していた。

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