ブレイキン女子AMIが金メダル!夢心地「まだフワフワした感じ」新競技初代女王に 五輪新時代、鼻ピアス輝かせ「自分をレペゼンするチャンスと」
「パリ五輪・ブレイキン女子・決勝」(9日、コンコルド広場)
19年、22年世界女王の湯浅亜実(25、ダンサー名・AMI)が、リトアニアのNICKAを3-0で下し、金メダルを獲得。今大会初実施の新競技で歴史的な初代女王に輝いた。
豪快な手技を駆使するNICKAに対して、繊細な動きから躍動的なパワームーブ、フリーズ、巧みな足技で魅了したAMI。戦い抜いた15ラウンドに、スタイルと魂を刻んだ。鼻にピアスを輝かせる新競技を象徴する初代女王はインタビューでは「なんかもうセミで決勝でやるムーブを出すしかないという形で出して、決勝は思い切り楽しもうと。あんまり実感がない。泣きたいぐらいうれしいはずなんですけど、まだフワフワな感じです。いい意味で重圧を感じてなくて、自分をレペゼンするチャンスと思っていた。いかに自分を出すかだった」と、振り返った。
AMIは1次リーグ3試合すべてのラウンドを取り、C組1位で準々決勝進出を決めた。準々決勝では地元フランスのSYSSYを3-0で圧倒し、4強入りを決めていた。
準決勝ではオランダのINDIAを2-1で下し、決勝に進出。第1ラウンドは躍動する18歳のINDIAに奪われたが、テクニックをみせつけた第2ラウンド、豪快なパワームーブから巧みな足技で魅せた最終ラウンドはAMIが奪い逆転した。
パリ五輪で初採用となるブレイキン。湯浅は6月まで続いた五輪予選で出場権をつかみとった。「全力で楽しむことを大切にしたい。かつ爪痕を残せるように」と初の夢舞台に思いを寄せていた湯浅。「BガールのAMIはこういうもの、ブレイキンはこういうものというのを見せられたら」と新種目での“金メダル一号”へ意気込んでいた。
◆湯浅亜実(ゆあさ・あみ)ダンサー名はAMI。1998年12月11日生まれ、埼玉県出身。10歳から本格的にブレイキンを始める。20年の全日本ブレイキン選手権で優勝。22年は準優勝。6月のパリ五輪予選シリーズ最終戦で、福島あゆみ(AYUMI)との日本人対決の決勝を制して優勝。ともに代表入りをつかんだ。