マラソン男子 小山直城に立ちはだかった箱根駅伝級の上り坂「対策ができていなかった」「一気にきつくなってしまった」

 「パリ五輪・陸上男子マラソン」(10日、パリ市庁舎~アンバリッド)

 初出場の小山直城(28)=ホンダ=は2時間10分33秒の23位に終わり「上りの対策ができてなかった」と悔しさをにじませた。

 中盤、箱根駅伝の山登りをほうふつとさせる上り坂が待ち受けていた。ここでペースを落としてしまい「アメリカのボルダーで上り坂は走っていましたけど、実際のレースペースでは走っていなくて。後半は苦しい走りになってしまった」と振り返った。

 「上りのあとで一気にきつくなってしまった。相当苦しい思いをしたんですけど、戻ってこれるように頑張りたいです」と前を見据えた小山。今回は一世一代の大勝負を勝ち抜いて、たどりついた夢舞台だった。

 昨秋のマラソングランドチャンピオンシップでは日本を代表するトップ選手らとの雨中の決戦で優勝。自己ベスト22位だったダークホースの会心のレースだった。東農大では応用生物科学部醸造科学科に進学。酒やみそ、しょうゆ、菌類について学び、MGC前には乳酸菌を摂取してコンディションを整えた。

 マラソンでもコツコツと地力を積み上げてきた28歳。熟成した力を武器に、花の都を駆け抜けた。

 ◆小山直城(こやま・なおき)1996年5月12日生まれ。埼玉県出身。高麗川中1年で本格的に長距離を始める。埼玉・松山高3年時の全国都道府県対抗男子駅伝で4区区間賞。東農大2年時に箱根駅伝で関東学生連合の4区を走った。ホンダ入社後、21年に10000メートルで27分台を記録。全日本実業団対抗駅伝でも22年に3区、23年に4区を走り連覇に貢献。22年東京では初マラソンで2時間8分59秒。7月のゴールドコーストを2時間7分40秒の自己新で優勝。趣味は走ること。170センチ、55キロ。

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