マラソン男子 6位入賞の赤崎暁「太もも裏がつりそうに」拓大で箱根駅伝沸かせ「大学時代で終わろうかなと思っていたので」無欲の激走

 「パリ五輪・陸上男子マラソン」(10日、パリ市庁舎~アンバリッド)

 日本勢では赤崎暁が自己ベストを大きく更新する2時間7分32秒で6位入賞を果たした。

 「最高のレースでした」と振り返った赤崎。序盤からペースが上がらず互いに牽制し合う展開に。「自分の思うペースになれたことが結果につながった」。タイムは気にせず、楽しんで走ることを優先した。「自分の後ろに誰がいるとか知らなくて」。初めて後ろを振り向いたのは40キロ過ぎだったという。

 終盤には「太もも裏がつりそうになっていた。最初は左からきて、後半は両方」と明かした。「2位を追いかけて後半大失速するよりは。もし追いつくようであればワンチャン、(メダルを)狙っていけばいい」とペースを抑え、自分の走りに徹した。その結果が6位入賞。「陸上人生で一番、楽しかったっす!」と初めて臨んだ五輪の舞台でプレッシャーを感じること無く、楽しんで42・195キロを走りきった。

 途中では経験豊富な大迫が近くで支えてくれたという。「大迫さんがいてくれたので」と感謝の思いを口にし、「山下(一貴)からバナナ食っとけよと言われたので。つらずにすんだのかな」と笑った。6位入賞とメダルの差を問われると「経験ですかね(笑)」とポツリ。自信も得られたレースに「自分よりレベルが上の選手はいっぱいいる。だから日本勢はもっと上にいけるのかなと思います」と日本のマラソン界に明るい未来を見据えた。

 「大学時代で終わろうかなと思っていたので。いろんな人に正しい道に導いてもらいました」と周囲へ感謝の言葉を語った赤崎。拓大で箱根駅伝を沸かせ、社会人に進んで結果が出なかった中、MGCで伏兵として2位に入り五輪への切符をつかんだ。「僕はひっそりと走ろうと。注目されない方が(笑)日本記録を出して強いって言いたい」と力を込めた。

 ◆赤崎 暁(あかさき・あきら)1998年1月21日生まれ。熊本県大津町出身。大津中1年から陸上を始める。開新高3年時に全国都道府県駅伝4区10位。16年から拓大に進学。箱根駅伝は1年から4年連続で出場。社会人2年目からマラソンを始め、デビュー戦だった22年の別府大分で2時間9分17秒。自己ベストは同年12月の福岡国際で記録した2時間9分1秒。九電工所属。170センチ、53キロ。

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