卓球女子 日本は2大会連続銀メダル 奇襲作戦も完敗 中国は5連覇 早田「自分が先輩として足を引っ張った」
「パリ五輪・卓球女子団体・決勝、日本0-3中国」(10日、パリ南アリーナ)
世界ランク2位の日本は、同1位の中国と対戦。0勝3敗で敗れ、2大会連続の銀メダルとなった。中国は5連覇を達成した。
悲願の金メダルへ、日本は準決勝までのオーダーを変更。第1試合はこれまでの早田ひな、平野美宇組から、早田ひな、張本美和組に。平野をシングルス2試合に起用する“奇襲作戦”を繰り出した。
その第1試合、主導権をつかんでいたのは日本だった。これまで国際大会ではほとんどなかった早田、張本組のコンビネーションで中国ペアを揺さぶり第1、第3ゲームを奪取。勝利まであと1ゲームとなった。2-2からの第5ゲームも9-5とリード。だが、ここから陳夢、王曼昱組に逆襲され、10-12。2-3の逆転負けで0勝1敗となった。
第2試合のシングルスでは世界ランキング12位・平野美宇が同1位・孫穎莎と対戦した。昨年撃破している相性の良さも買われ、“孫穎莎キラー”としての起用。狙い通り第1ゲームは8-3とリードしたが、ここからデュースに持ち込まれ、11-13で落とした。流れを失うと第2、第3ゲームはいずれも6-11。ストレート負けで0勝2敗となり、後がなくなった。
第3試合は張本美和が王曼昱と激闘。第1ゲームは14-12で張本、第2ゲームは10-12で王。ともにデュースとなる接戦だったが、第3ゲームは7-11で王。第4ゲームも押し切られ、3試合全て、中国の底力が日本を上回る展開となった。
中国は団体戦が導入された08年北京五輪から5連覇を達成。すでに4大会連続のメダルを確定させていた日本だったが、12年ロンドン五輪、21年東京五輪の決勝に続いて、またしても中国の分厚い壁に阻まれた。
3選手のコメントは以下。
張本「負けて悔しいですし、でも自分の持っているものは出し切れた。まだ足りなく悔しいです」
平野「自分の力は発揮したが、最後の1点、5ゲームで勝つに至らず中国選手の層の厚さを感じたし、また強くなりたい」
早田「張本選手と公式戦で組むのはほとんど初めて。持っているものは最大限出すことができた。自分が先輩として足を引っ張った。あそこが取れていたら展開が変わっていた。中国の強さと思うが反省したい」