玉井の悲願メダルに飛び込み界レジェンド、寺内健氏が男泣き「僕があげられなかったコーチへのメダル、ちゃんと渡してくれました」「陸斗が強かった」

 銀メダルを手に喜ぶ玉井陸斗(撮影・吉澤敬太)
 男子高飛び込み決勝で演技を終え、馬淵コーチ(左)と抱き合う玉井陸斗(共同)
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 「パリ五輪・男子高飛び込み・決勝」(10日、アクアティクス・センター)

 玉井陸斗(17)=JSS宝塚=が合計507・65点で日本飛び込み界初のメダルとなる銀メダルを獲得した。1本目から首位争いを繰り広げた玉井だったが、5本目で大きなしぶきをあげる失敗。3位に落ち、4位とも約5点差に迫られたが、最終6本目で完璧なダイブをみせ、この日全体トップの99点をマーク。銀メダルをもぎとった。

 これまで日本は同競技でのメダル獲得数は0。日本勢が五輪の飛び込み競技に初参加したのは1920年アントワープ五輪。そこから104年。これまでの最高記録は1936年ベルリン五輪男子板飛び込みの柴原恒雄、同大会女子高飛び込みの大沢礼子の4位だった。飛び込み界の悲願を叶えた17歳。テレビ解説で訪れていた五輪6大会出場のレジェンド、寺内健氏も取材に応じ、「よく頑張りました。もうすべてを出したと思います。僕が6回戦ってきてあげられなかった(馬淵崇英)コーチへのメダル、ちゃんと渡してくれました。よかった…」と男泣きした。「陸斗が強かった。決勝で出す強さは異常だなと。僕も金がちらついたが、それでも最後決めてくれて。もうありがとうしかない。彼は努力できる天才」と、称賛した。自身も指導してもらった馬淵崇英コーチの涙もみたそうで「言葉にならなかったです」と、喜びを噛み締めた。

 玉井は競技後に寺内氏と電話したことを明かし「電話しました。うれしそうでした。一緒にご飯にいきたい。焼肉食べたいです」と、笑っていたが、寺内氏は「もうなんぼでもいきますよ。牛いりますか?ぐらいの気持ちで。成績ははるかに自分より上にいったので、そろそろけちょんけちょんにされるかも」と、笑った。

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