涙の金メダルの北口榛花 “逆転の”一転先行逃げ切りで戴冠「重圧を掛られるように」シーズン序盤の葛藤告白「誰が味方か分からなかった」

 「パリ五輪・陸上女子やり投げ・決勝」(10日、フランス競技場)

 世界女王の北口榛花(26)=JAL=が今季ベストの65メートル80で日本女子トラック&フィールド種目では初となる金メダルを獲得した。北口の1投目でのビッグスローに対し、それを上回る選手は現れなかった。日本陸上界にとっては2004年アテネ五輪の男子ハンマー投げ・室伏広治、女子マラソン・野口みずき以来20年ぶりの金メダルとなった。

 試合後、ライバルたち、セケラックコーチや両親と抱き合い、歓喜の涙を流した北口は「うれしいんですけど、うれしいだけじゃ足りないぐらい。言葉にできない気持ちで、未だにまだ実感が沸かないです」と感無量の思いを語った。堂々の金メダル候補として乗り込んできたパリ。「特にプレッシャーは感じてなくて、大会にきてからずっと楽しく過ごせてた」と明かした一方で「シーズン最初の方があまりうまくいかなくて、不安がたくさんあったまま、パリに臨んだ。本当に誰かが信じてくれなかったら、ここに立てなかったと思いますし、なんかシーズンの初めは本当に誰が味方が分からなかったんですけど、ずっと味方してくれる人がいて、すごくありがたいです」と、葛藤を明かして涙した。

 勝ちパターンとは違う1投目の記録による先行逃げ切りに「いつもは6投目までのんびりしてるんですけど、ほかの選手もすごい選手ばかりなので、プレッシャーかけられるようにに、1投目からいこうと思っていた。有言実行できたんですけど、1投目あれだけいけたならもっと記録が欲しかった」と、振り返った。セケラックコーチから掛られた言葉については「私が世界で一番だって言ってくれてうれしかったです」と、明かした。

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