4位のSHIGEKIX 判定には一切不満言わず「ジャッジが決めた勝敗は文句を言うところではない」

 「パリ五輪・ブレイキン男子・3位決定戦」(10日、コンコルド広場)

 半井重幸(22、ダンサー名・SHIGEKIX)は、昨年世界選手権王者のアメリカ・ビクターと対戦。0-3で敗れ、メダル獲得はならなかった。

 3位決定戦は技術性のポイントは稼いだが、多様性、独創性のポイントが伸びず。僅差で悔しい敗戦となったが、試合後は笑顔でビクターをたたえ、観衆の大歓声に手を挙げながら引き揚げた。

 金メダリスト候補として期待されたが、準決勝ではカナダのフィル・ウィザードと対戦し、0-3で敗れた。スピード感あふれる動きで観衆を魅了。SHIGEKIXは技術性、完成度、音楽性は評価されたものの、多様性、独創性のポイントでウィザードが大きく上回った。

 ウィザードは高め合うライバルであり親友。SHIGEKIXは「今回彼とバトルするとき、自分が準備してきたものをぶつけられる。ムーブとかも用意できていた。それをぶつけるのが楽しみでした」と対戦に至った思いを語った。

 日本のSNSなどでは判定に不満を示す声もある。ただ、SHIGEKIXは「実際やってみて成果も出せましたし、そのうえでジャッジが決めた勝敗は文句を言うところではない。プレーヤーとして最大限出して、ぶつけて、その結果ジャッジが付けるのはこのブレイキンのバトルというもの。そこに関して僕がコメントするということはないですけど、自分がやってきたことを彼にぶつけられたことは嬉しかった」と清々しい表情で振り返った。

 パリ五輪唯一の新種目となったブレイキン。女子は日本のAMIが金メダルで初代女王となり、男子もSHIGEKIXが日本選手団の旗手を務めて注目を集めた。

 メダル獲得ならず「プレーヤーとしては悔しい結果」としながらも、「これまでブレイキンの数多くの大きな大会に参戦したが、今回は特にブレイキンを全く知らなかった方にもブレイキン面白い、楽しい、かっこいいと思ってもらえたと思う」とうなずいた。

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