男子バレー 石川祐希が涙した魂のイタリア戦「あのメンバー、あのチームをもう一度見たい」五輪公式の調査に反響の声

 パリ五輪が閉幕し、日本語版五輪公式インスタグラムが12日、「もう一度見てみたい場面はありますか?」と題してアンケートを開始。数々の競技が挙げられた中、最も多くの声を集めたのは男子バレーだった。

 イタリアとの準々決勝。後にまで語り継がれるような激闘だった。先に2セットを先取し、第3セットでマッチポイントを手にしながら逆転を許した。以降は息を吹き返したイタリアが本来の動きを見せる中、日本も懸命に食らいついた。最後はフルセットの末、敗れたが、数々の名シーンが生まれた。

 西田有志がコートサイドのボードに足を突っ込んでしまうほど、気迫のプレーでボールを追った。左すねには痛々しいほどの傷痕が残っていた。ベンチには急逝した元日本代表・藤井直伸さんの遺影が置かれ、選手たちが目に入れながら強敵に立ち向かった。

 終了後には石川祐希、高橋藍の目から涙があふれた。今大会限りで退任するブラン監督もこみ上げる感情を抑えきれなかった。人々の心に刻まれたイタリア戦。敗れてメダル獲得はならなかった中、アンケートで多数の声が上がるのは大きなインパクトを残したからとも言える。

 石川は試合直後の円陣で「みんなにありがとうということと。それがほとんどですね」と明かし、「メダルを取るとずっと言い続けてきて、この結果。それはしっかり強く受け止めないといけない。このみんなで作ってきた集大成がこういう結果になってしまった。主将として力不足、エースとしても力不足。やっぱり最高のチーム。結果は伴わなかったが、ベストプレーを出してくれた。それに僕が最後1点とって結果を出すことができなかった。申し訳ない気持ちとここまで連れてきてくれて感謝の気持ちでいっぱい」と、自分を責め続け、涙を流した。

 西田有志は「きょうは全員がベストパフォーマンスに戻っていたと思う。あれだこれだというのは正直結果論でしかなくて、このバレーをしていて負けたなら、仕方ないということはないが、それぐらい納得できるバレー内容だった」と振り返るほど、魂を込めたゲームだった。

 高橋藍がイタリア代表の選手に抱きしめられる姿も大きな感動を呼んだ。バレーの魅力、互いの信頼関係、そしてチームの絆。ファンも「男子バレーの準々決勝です。結果的に敗退しましたが、フランス出身のブラン監督の基で成長した日本男子選手の強い姿をもう一度見たいです」「たくさんの感動を与えてくれた選手や監督、あのメンバーあのチームをもう1回見たい」と記した。魂の激闘が人々の心を大きく動かした。

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