加藤は無念の5位…日本勢メダルならず
2014年2月11日
試合直後、「気持ちのコントロールはできたか」と聞かれると、真っ赤な目で「わかりません。結果が出てないんで」と、言葉を絞り出した。
想像を超すプレッシャーがあった。「自分が駄目ならこの競技が見放される。恐怖だった」。清水宏保が引退し、長島も低調だった近年は1人でスピード界を背負った。日本が初めてメダルなしに終わった2年前の世界距離別選手権では、責任感から涙さえこぼした。
重圧に必死に立ち向かった。狙ったレースで力を出し切るため、奔放に駆けた天才少年が緻密なアスリートに変貌した。練習量を細かく調整して体調を合わせる「ピーキング」に力を入れ、数年がかりで自分なりのパターンを確立。安定感は確実に増した。
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