兄妹Vも実は3兄妹 阿部一二三とは 妹・詩の活躍に刺激も支えは兄・勇一朗さん
「東京五輪・柔道男子66キロ級・決勝」(25日、日本武道館)
阿部一二三(23)=パーク24=がバジャ・マルグベラシビリ(ジョージア)に勝ち、金メダル。先に行われた女子52キロ級決勝では妹の阿部詩が優勝しており、柔道史上初の兄妹同日金メダルの快挙を達成した。
▽阿部一二三メモ
◆生まれ…1997年8月9日、神戸市兵庫区出身。
◆家族…父浩二さん、母愛さん、2歳上の兄勇一朗さん、3歳下の妹詩。
◆経歴…6歳で兵庫少年こだま会で柔道を始め、神戸生田中、神港学園高。上京して日体大に進学し、卒業後はパーク24に所属。
◆得意技 右組みで、背負い投げ、袖つり込み腰。
◆憧れ…五輪3連覇の野村忠宏氏。アテネ五輪での優勝が印象的で「たくさんの選手がいる中で、野村さんの映像はすごく刺激的で感動する。こんな選手になりたいと目指すようになった」。現在はマネジメント会社の社長でもあり、「憧れであり目標の存在。たまにアドバイスをくれて、一言「頑張れよ」と言ってもらうだけで力が湧いてくる」。
◆座右の銘…「努力は天才を超える」。幼少期は勝てないことも多かっただけに、「女子選手に負けたりしていて、強くなるためには努力を積み重ねるしかないと。結果を出したときに振り返ると、やっぱり努力があったと思う」
◆詩の活躍に刺激…「妹には絶対に負けたくない。強い兄の姿を見せたい気持ちは強い」。ただ、詩のことを尊敬しているものの、直接話すのは照れくさい様子。「妹のことを(取材で)しゃべるのはそんなに恥ずかしくないが、妹と直接話すとなると少し恥ずかしい(笑)」
◆兄勇一朗さんの存在…自身が柔道を始めたときは心細かったため、一緒に道場に通ってくれた。現在は柔道をしていないものの心強い存在で「昔から支えてもらった。私生活でも、ちっちゃいことで、機械系でわからないこととか(やってくれる)」
◆好きな食べ物…肉。
◆験担ぎ…試合の日は必ず赤いパンツを履く。「赤色は闘争心が上がると聞いて、取り入れるようになった」。大一番の海外遠征時に赤いネクタイを着用したこともある。