【瀧本誠の目】大野将平に現時点で勝てる相手いない

 「東京五輪・柔道男子73キロ級・決勝」(26日、日本武道館)

 大野将平(29)=旭化成=が決勝で延長の末に前回銅メダルのシャフダトゥアシビリ(ジョージア)に優勢勝ちし、2016年リオデジャネイロ五輪から2連覇した。日本男子の連覇は04、08年と66キロ級を制した内柴正人以来で4人目。

  ◇  ◇

 大野選手は本当に強かった。強いという、その表現しかないです。前回より年齢を重ねて、力的に少し落ちてくるところもあるのではと思っていましたが、より強くなっている印象を受けました。

 決勝戦では、先に指導を2つ受ける形となりましたが、落ち着いて気にする様子もなくしっかりと組み、正面から相手を迎え撃つ柔道をしていたので、心配はなかったです。

 ジョージアの選手は本当に力が強いのですが、真っ向で組み合って、逆に相手が逃げているような感じすらありました。一般的にロシアやジョージアの選手というのは、日本人からすると力的にも苦手なタイプとなりますが、それを全く感じさせませんでしたね。

 終始表情も変わらず、スタミナも問題なかったですが、それはしっかりと組んでいても、うまく要所要所でポイントを押さえているからこそ。外国人選手はずっと全身に力を入れているところがありますが、逆に大野選手は力を入れるポイントを押さえているので、スタミナをそれほど消費しない。ただ、これは言葉で言うほど簡単なことではないです。

 これぞ柔道というのを見せてくれた金メダル。現時点で大野選手に勝てる選手はいないのでは、という2連覇でした。(2000年シドニー五輪男子81キロ級金メダリスト 駒大総合教育研究部 スポーツ健康科学部門准教授)

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