森ひかる号泣「これが今の実力」大会前不調に「ジャンプも跳べなくなって」

 予選敗退し、涙する森ひかる(撮影・高部洋祐)
 予選で敗退し、他国の選手と抱き合う森ひかる(撮影・高部洋祐)
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 「東京五輪・トランポリン女子・予選」(30日、有明体操競技場)

 世界ランキング3位の森ひかる(22)=金沢学院大ク=は痛恨の失敗が響き、上位8人に入れず。13位でまさかの予選敗退となった。

 演技後、森は「自分のベストをすることができなかったこれが今の実力なんだなと思います」と語ったが、ここまでの過程を振り返ると涙があふれた。「ここに来るまで、山を乗り越えても山が出てきて。本当に苦しいなっていう風にも思いました。先生にやめたいといった日もありました。逃げたくて逃げたくて仕方なかったんですけど…」と胸の内を明かした。

 金メダル候補として期待もあったが、五輪前には不調に見舞われていたという。「五輪の1カ月ぐらい前になってからジャンプも跳べなくなってしまって」とし、「ここの舞台に立てないかもしれないという風に思ったんですけど、本当に沢山の方が支えてくださいましたし、応援してくれて」と周囲の後押しに感謝した。

 この日、森は2回目の演技では3回目の宙返り後にバランスを崩し、着地点から大きく外れた。この時点で、演技続行が不可となり終了となった。初の五輪で硬さがみられ、1回目は47・350点。2回目はまさかの16・425点。合計63・775と得点を伸ばせなかった。

 19年世界選手権優勝など輝かしい結果を積み重ねてきた。夢舞台は無念の結果となったが、「私は今日この舞台で演技をすることができたので、結果としては残念になってしまったんですけど、ここの舞台にくることができて感謝の気持ちで一杯ですし、ここの舞台まで来ることができた自分を褒めてあげたいです」とうなずいた。

 ◆森ひかる(もり・ひかる)1999年7月7日生まれ。東京都出身。身長159センチ、体重51キロ。競技歴は4歳の時、近所のスーパーの屋上にあった1回7分200円のトランポリンがきっかけ。

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