なでしこ敗戦 涙の岩渕「この悔しさを胸に」高倉監督は「日本以上に世界の進化がある」
「東京五輪・サッカー女子・準々決勝、スウェーデン3-1日本」(30日、埼玉スタジアム)
世界ランキング10位の日本代表なでしこジャパンは、同5位で金メダル候補のスウェーデンと対戦。善戦及ばず敗退となった。
高倉監督は「世界一のチームを追いかける重圧は並大抵ではなかったかもしれない。闘志が前面に出るチームではなかったけど、きょうも自分たちらしいサッカーをしてくれたと思います」と選手たちをねぎらった。
前半7分に先制点を許したが、徐々にボールがつながるようになった日本は同23分にFW田中美南(INAC神戸)が2戦連発となる同点ゴール。右サイドからDF清水梨紗(日テレ)の縦パスを受けたMF長谷川唯(ACミラン)が絶妙のクロス。飛び込んだ田中が合わせてゴールに突き刺した。
後半立ち上がりは日本が正確なパスワークでゴールを脅かした。だが、カウンターから自陣にボールを運ばれると、8分にワンチャンスを決められて勝ち越し点を許した。さらに同23分、ペナルティーエリア内での三浦成美(日テレ)のハンドでPKを献上し、2点差とされると、ボールを保持しながら決定的シーンは作れずに終戦を迎えた。
試合終了と同時にFW岩渕真奈(アーセナル)はピッチ上にうずくまった。涙を浮かべて「今後女子サッカー界が発展していく上で、代表は強くならないと行けない。この悔しさを胸にやっていかないといけない」と声を絞り出した。
日本は1次リーグE組で1勝1敗1分の3位で何とか8強進出。準々決勝で終戦を迎えた。金メダルを目標に掲げていた高倉監督は「自分たちの武器以上の何かを持たないといけない。女子サッカー自体が凄い速度で進化している中で、わたしたちもフィジカル的要素を積み上げようと選手も努力しているんですが、それ以上に世界の進化がある」と埋められなかった世界との差を口にした。