宇山芽紅5位「力出し切った」 膝の故障乗り越えトランポリン日本勢最高順位
「東京五輪・トランポリン女子」(30日、有明体操競技場)
女子決勝で予選5位の宇山芽紅(25)=スポーツクラブ テン・フォーティー=が54・655点をマークし、同種目で日本勢最高の5位に入った。2000年シドニー五輪6位の古章子を上回った。予選2位で通過した朱雪瑩(中国)が56・635点で初の金メダル。19年世界選手権優勝の森ひかる(22)=金沢学院大ク=は予選で第2演技を中断し、13位で敗退した。
膝の故障を乗り越え宇山が5位と健闘、日本勢最高順位の歴史を一つ前に進めた。緊張感から森ら他の選手にミスが目立った中、演技をまとめ「今、出せる力は全て出し切った。この1年、けがで苦しんだので、ここまで来ることができて良かった」と感慨に浸った。
この冬は両膝に痛みが出て、2、3カ月ほど本格的な練習ができず「何度も駄目かもしれない」と思ったという。組織の修復を図る「PRP注射」など懸命の治療を続け、間に合わせた。
故障の影響から難度の高い3回宙返りは当初予定した2本から1本に減らした。「最高順位をいただけたことはうれしいけど、メダルとの差は結構あったので悔しさもある」と難度向上を課題として持ち帰った。