「東京五輪・体操女子種目別床運動・決勝」（２日、有明体操競技場）

　女子種目別決勝の床運動で２０１７年世界選手権覇者の村上茉愛（２４）＝日体ク＝が１４・１６６点でメルニコワ（ＲＯＣ＝ロシアオリンピック委員会）と並び、銅メダルを獲得した。女子の日本勢は１９６４年東京五輪で団体総合銅メダル以来５７年ぶりの表彰台となり、個人種目では初の快挙。

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　村上が４歳で通い始めたのが「池谷幸雄体操倶楽部」だ。五輪２大会でメダルを獲得し、芸能界でも活躍した池谷さん（５０）は「すばしこくてサルみたい。俊敏性と筋力が別格だった」と振り返る。「覚えが異常に早い。小学６年で日本のトップレベル以上の技ができた」と床のスペシャリストも舌を巻いた。

　「お調子者で目立ちたがり。僕と似ている」。子役のオーディションを受けさせたのも「エンターテインメントと体操は同じ。人を魅了するもの」と考えたから。インタビューごっこも特訓の一つ。自分の意見を言えるよう鍛えたのは「体操の人気が出るような受け答えができたら良かった、という僕自身の反省がある」という。

　「五輪選手が身近にいたわけで、遠い道ではないよって言い続けた」。大先輩の英才教育を原点に、村上が床で女子個人史上初の快挙を成し遂げた。