川井友香子「ずっとこれがしたかった」日の丸背負いマットで喜び 初五輪で金
「東京五輪・レスリング女子フリースタイル62キロ級・決勝」(4日、幕張メッセAホール)
姉・梨紗子と姉妹で出場の川井友香子(23)=ジャパンビバレッジ=が4-3で勝利し、初の五輪で金メダルを獲得した。梨紗子も57キロ級で決勝(5日)に進出しており、姉妹で金メダルという夢へ、大きく前進した。
日本テレビで放送された試合中継内でのインタビューに、「ずっとずっとこれがしたかったと思って。今まで2位と3位ばかりであとちょっとのところで負けてきたので」と、日の丸を背負ってマットをまわれたことの喜びを語った。18年の世界選手権では銀メダル、19年の世界選手権では銅メダル。世界の頂点には届かないまま、東京五輪を迎えていた。
2019年の世界選手権代表選考プレーオフでは姉のセコンドにつき、「梨紗子は本当にすごい」と涙ながらにたたえていた。その姉に先んじて、金メダルを獲得。「梨紗子が決勝戦残っているんですけど、いい形でつなげられたかなと思います」と姉妹での同一大会での金メダルに思いをはせた。
決勝戦ではアイスルー・ティニベコワ(キルギス)との対戦。序盤で、ポイントを取らないと相手に1点が入るアクティビティタイムを宣告され、ここで1点を失った。直後に片足タックルに成功してテイクダウンで2ポイントを奪い逆転した。
残り1分30秒前後で背後をとって2ポイントを追加。終盤、攻め込まれたが2ポイントまでで防ぎ、接戦をものにした。会場で見守った姉に手を振り、喜びを爆発させた。
姉妹同時の五輪代表は2008年の北京五輪で姉の伊調千春、馨以来。
◆川井友香子(かわい・ゆかこ)1997年8月27日、石川県河北郡津幡町出身。太白台小-津幡中-愛知・至学館高・大。