“二刀流”平野歩夢は予選敗退「刺激的な場」「楽しめました」史上5人目夏冬五輪出場

 演技する平野歩夢(撮影・高部洋祐)
 演技する平野歩夢(撮影・高部洋祐)
 予選敗退するも、笑顔で海外の選手と話す平野歩夢(右)=撮影・高部洋祐
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 「東京五輪・スケートボード男子パーク・予選」(5日、有明アーバンスポーツパーク)

 スノーボード男子ハーフパイプで2014年ソチ五輪、18年平昌五輪2大会連続銀メダルの平野歩夢(22)=TOKIOインカラミ=が日本男子初、女子を含めれば5人目の“二刀流”夏冬五輪出場。14位に終わり、8人で行われる決勝進出を逃した。

 平野はテレビインタビューでは爽やかな表情。「楽しく、この場を楽しめたなって言うのが素直な気持ちで、本当、なんだろうな、みんなが熱く、楽しく、個性的で自分にとって刺激的な場にもなったし、周りのスケータースケーター達の色というか、感情というか、そういうのを感じ取れたんで、ぼくはプレッシャーもあんまり感じず、自分のやるべきことを出し切れたなって言う形で、最終的には楽しめました」と笑顔で語った。

 結果は伴わなかったが、高さのある大技を披露。存在感は見せた。予選4組で出場。1本目は最後の技で落下。2本目でミスのない演技を披露したが、62・03点と得点を伸ばせず14位にとどまった。勝負をかけた最後の3本目は大技の540を決めたが、その後に落下。この時点で予選敗退が決まった。

 平野は豪雪地帯の新潟県村上市出身。スケートパークを運営する父英功さんの影響で、4歳の時にスノーボードとスケートボードを始めた。早くから才能が注目され、小学4年でスポンサーがつき、13年には世界最高峰の大会Xゲームで銀メダルを獲得。同年のW杯開幕戦では全種目を通じて最年少優勝を果たした。

 14年ソチ五輪では男子ハーフパイプで銀メダルを獲得。冬季五輪では日本勢史上最年少の15歳2カ月、日本スノーボード界では初のメダリストとなった。17年3月には左ヒザのじん帯と肝臓を損傷する重傷を負ったが、翌18年の平昌五輪で2大会連続の銀メダルを獲得した。

 主戦場はあくまでスノーボードだが、幼少期からスケートボードで感覚を養ってきた。15年にスケートボードが東京五輪で実施されることが決まると、周囲は“二刀流”での五輪挑戦を期待。平野は興味を示しながらも態度は明確にしていなかったが、東京五輪を翌年に控えた19年、「僕にとってチャンスというか、不可能を可能にできる一つの競技。二刀流で夢を持ってチャレンジしてくれる子が増えてくれればいいな、というのがきっかけ。正解もないし、みんなの期待に応えることも簡単じゃないが、少しでも子供たちの未来が広がれば」との思いでスケートボード本格挑戦を決意した。

 同年3月に「十何年かぶり」のスケートボード大会出場という、日本オープン・パーク大会で3位入賞し、同年5月の日本選手権では初優勝。五輪予選対象の国際大会でも着実にポイントを稼ぐなど実績を重ね、今年5月、19年以降の成績が反映される五輪予選ランキングで日本勢トップが確定。日本男子初、女子を含めれば5人目の夏冬五輪出場を決めていた。

 ◆平野歩夢(ひらの・あゆむ)1998年11月29日、新潟県村上市出身。スケートパークを運営する父英功さんの影響で、4歳の時にスノーボードとスケートボードを始めた。スノーボード男子ハーフパイプでは14年ソチ五輪、18年平昌五輪と2大会連続銀メダルを獲得。兄英樹さんはスケートボード、弟海祝もスノーボードで活躍している。160センチ、50キロ。

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