向田真優圧巻 “ポスト吉田沙保里”の重圧なんの金王手
「東京五輪・レスリング女子フリースタイル53キロ・準決勝」(5日、幕張メッセAホール)
女子53キロ級は初出場の向田真優(24)=ジェイテクト=が準決勝でB・ボロルトゥヤ(モンゴル)を6-3で下し、6日の決勝に進んだ。銀メダル以上が決まった。
メダルを確定させても、向田の喜びは控えめだった。マット脇で迎えた志土地翔大コーチ(34)の第一声は「もっといけたね」だった。金メダルを目指すからこそ理想は高い。向田は「最後1試合、思い切って戦う。6分間に全てを懸ける」と決勝を見据えた。
幼少時に「友達がやっていたから」と軽い気持ちでレスリングを始めると、小学3年から全国大会4連覇。中学で親元を離れ、トップアスリートを養成する「エリートアカデミー」へ。大学進学時には複数の選択肢から「五輪へ出るためには一番の近道」と至学館大を選んだ。
四日市の実家を離れて10年余り。追い求めてきた五輪を24歳でかなえた。2016年リオ五輪で吉田沙保里が敗れた女子53キロ級決勝。同じ三重県出身の向田が、金メダルを日本に取り戻す。