梶原悠未 母は「太陽のような存在」 親子二人三脚で登り詰めた日々
「東京五輪・自転車・女子オムニアム」(8日、伊豆ベロドローム)
女子オムニアムで、梶原悠未(24)=筑波大大学院=が銀メダルを獲得した。自転車競技での日本女子のメダルは史上初。オムニアムはスピードや持久力、戦術など総合力が問われる競技で、4種目の総合ポイントで争う。梶原は最初のスクラッチを2位で発進し、テンポレースは5位、エリミネーションは2位。総合2位で迎えたポイントレースでは転倒もあったが、順位を死守した。
親子二人三脚で、ここまで登り詰めてきた。梶原にとって母・有里さんは「太陽のような存在。いつも明るくて暖かくて、私を照らしてくれる」と1番の味方だ。
20年11月に6冠を達成した全日本選手権の個人追い抜きで、有里さんの姿はバンク内にあった。梶原が前を通るたびにタイムが書かれたボードを手に梶原が見やすいように低い姿勢を取っていた。母でありマネジャー、時にはコーチのように常に1番近くで、1番の声援を送った。
梶原にとって1番リラックスできるのは「母との対話の時間」という。国内大会はほとんど同行するが日本代表としての遠征や国際大会に有里さんは不在。それでも「今は携帯があって世界中どこにいてもテレビ電話できるので」と心の距離はノーディスタンスだ。
「母とコミュニケーションが取れる環境は私の支えになっている」。2人一緒なら、どこまでも上へ行ける。(デイリースポーツ五輪担当・森本夏未)