阪神 ビハインド登板がペナントを左右

 阪神が4位DeNAに勝ち越し2位に浮上した。首位巨人は広島に3連勝。優勝マジック22を点灯させた。9日からの直接対決へ、阪神はもう一戦も落とせない。

 前回、リーグ優勝を果たした05年。強さの要因として鉄壁を誇った中継ぎ・JFK(ウイリアムス、藤川、久保田)がクローズアップされるが、当時も1軍投手コーチとしてブルペンを担当した中西投手コーチは「桟原、橋本、江草(SHE)の存在が大きかった」と振り返る。先発が崩れても、3人が試合を立て直した。

 今季の勝ちパターンは安藤‐福原‐呉昇桓で固定されているが、ビハインドの場面で登板する投手はシーズンを通し何度も入れ替えられた。中西コーチも「今年はそこが弱い」と話す。残り23試合。このウイークポイントの整備が急務だ。中西コーチは期待する3人の名前を挙げた。

 真っ先に名前が挙がったのは大卒2年目の金田だ。初の開幕1軍を勝ち取った今季は、ビハインドの登板からスタートし、結果を積み重ねて、僅差の場面の登板も増えてきた。ロングリリーフもこなし後半戦はチーム事情から先発も任される。今やチームに欠かせない存在だ。金田本人も「最近は試合を左右する場面で投げることもあるので責任もある。チームが勝てるように心がけて投げています」と自覚を口にする。

 今後の「起爆剤」として期待されるのが、高卒3年目の松田だ。昨年ブレークした右腕は春季キャンプ中に右肘を痛めたが、7月に実戦復帰すると直球は自己最速152キロをマーク。すでに連投、イニングまたぎもこなし1軍復帰へ準備は整っている。最後に中西コーチは「歳内も最近はいい」と付け加えた。今年は先発で結果を残せなかったが、リリーフでは強気の投球が光る。7月に無死満塁のピンチを抑えてプロ初勝利を挙げたように、試合の流れを変える投球に期待がかかる。

 ビハインドの展開で投げる投手が相手打線をピシャリと断つと、味方の攻撃につながっていく。ペナントレース大詰め。負けられない戦いが続く。たとえ先発が崩れても、2番手以降が踏ん張り逆転勝利をもぎ取りたい。

(デイリースポーツ・杉原史恭)

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