200安打に迫るヤクルト山田のすごさ

 残り16試合で171安打(15日現在)。ヤクルトの山田哲人内野手(22)がシーズン200安打を射程圏内にとらえている。日本プロ野球では過去5人、6度しか達成していない大記録だが、山田と過去の達成者の記録を比較してみると、山田のすごさが見えてくる。

 まず、数字を見てみよう。過去の達成者と山田の主な打撃成績は以下の通りだ。【()内は達成当時の所属、達成年、打席。OPSとは出塁率と長打率を合わせた指標】

 イチロー(オリックス、94年、左)安打210、打率・385、本塁打13、打点54、盗塁29、四死球61、出塁率445、OPS・994

 青木宣親(ヤクルト、05年、左)安打202、打率・344、本塁打3、打点28、盗塁29、四死球42、出塁率・387、OPS・803

 青木宣親(ヤクルト、10年、左)安打209、打率・358、本塁打14、打点63、盗塁19、四死球81、出塁率・435、OPS・944

 アレックス・ラミレス(ヤクルト、07年、右)安打204、打率343、本塁打29、打点122、盗塁0、四死球29、出塁率・371、OPS・940

 マット・マートン(阪神、10年、右)安打214、打率・349、本塁打17、打点91、盗塁11、四死球50、出塁率・395、OPS・894

 西岡剛(ロッテ、10年、両)安打206、打率・346、本塁打11、打点59、盗塁22、四死球83、出塁率・423、OPS・904

 山田哲人(ヤクルト、14年、右)安打171、打率323、本塁打23、打点76、盗塁12、四死球76、出塁率・404、OPS・931

 この中で、本塁打20本、打点70、盗塁10、出塁率・400、OPS・900をすべて上回っているのは山田だけ。つまり、確実性、長打力、勝負強さ、走力、選球眼のすべてを高いレベルで兼ね備えていることが見て取れる。過去の達成者の誰とも違うオールラウンド型の強打者と言えるのだ。

 ただ、9月に入ってから13試合で打率・204と調子を落としている。小川淳司監督も「状態はあまりよくないが、ここまで来たのだから何とか乗り切って欲しい」と心配する。歴史に名を残せるかどうか、今が正念場だ。

(デイリースポーツ・洪 経人)

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