夏木マリ 『女優』の肩書き避ける理由
『夏木マリ』の名前を聞くと、何を思い浮かべるだろう。パワフルな歌声か、映画「千と千尋の神隠し」湯婆婆の声か。最近だと、沢尻エリカの主演ドラマ「ファースト・クラス」で演じた、悪女軍団役も挙げられるか。中には、人気うどん店「つるとんたん」をイメージする人もいるかもしれない。
「記事を書いていただくときに、『女優』と書いてもらうのは切ないの。厚化粧な感じがしてね。いろんなことをやってるから、『プレーヤー』かな」。シンガー・ソングライターの斉藤和義が作詞・作曲を手掛けた、夏木の最新配信曲のタイトルはズバリ、「Player」と名付けられた。
ちなみに、夏木ごひいきの「つるとんたん」は関西発祥のうどん屋。同店の東京進出の際にアドバイザー的にかかわったが、経営者やプロデューサーの立場ではなく、「私のお店と思われてる方もいて、予約が取れないと、私のとこに連絡があったりしますよ」と笑う。
2012年に還暦を迎えたときには、自身の年齢を『ロクマル』と表現した夏木。71年の歌手デビューから芸能生活44年目の今年、62歳で新たな挑戦に打って出る。意外にも初となる全国ツアーの開催だ。
「あまり過去を振り返らないんですけど、ロクマルになって、歌うことと、映画(出演)が欠落しているなと。歌うことが好きなプレーヤーということをみんなと共有するために、全国のライブハウスでやって、春から歌でリフレッシュしたい。北へ南へというのは夢だったし」
4月8日の東京公演を皮切りに、札幌、金沢、神戸、大阪など18都市を巡る予定。バンドメンバーの1人として、2011年に結婚した夫でパーカッショニストの斉藤ノヴも帯同するが、「前は歌うことに自信がなかったんですけど、ノヴさんと一緒になってからは、ますます歌うことが楽しくなってきて」とうれしそうに打ち明ける。
現在、ツアーで披露する楽曲のリクエストを、公式ツイッターやフェイスブックなどで受付中。カバー曲のエントリーも可能で、ユーチューブでは、椎名林檎の「罪と罰」や妖怪ウォッチのオープニング「ゲラゲラポーのうた」を、夏木が歌う動画が公開されている。
「セットリストの3分の1は、“説教”にしようと思ってて。講演会を90分やるときも、30分は説教になるし」と独特のトークコーナーも準備。「この世代の女が元気にプレイしてるのも、芸能界として面白いんじゃないかな」。“ロクニ”夏木はとことんバイタリティーにあふれている。
(デイリースポーツ・丸尾匠)
関連ニュース
編集者のオススメ記事
オピニオンD最新ニュース
もっとみる【野球】なぜ中日新助っ人に場外弾を浴びた阪神・才木は「良かったんじゃないですか」と発言したのか
【野球】国士舘大進学、川口市立・宇田川健の“7年計画”とは 兄のオリックス・宇田川優希に劣らぬポテンシャル開花へ「プロを意識しています」
【野球】ロッテ・ドラ1西川の打撃の特徴とは? 対外試合で5打席連続安打
【野球】広島・ドラ2佐藤柳はなぜ打たれないのか 開幕ローテ入りへ期待大の左腕
【野球】日本ハム・新庄監督 キャンプで見えた新庄野球の根底 就任4年目、浸透してきた哲学
【野球】履正社→国立・和歌山大→一般企業辞退し日産野球部へ 島龍成が選んだ挑戦「自分たちでチームを作れる魅力あった」
【野球】広島カープ野球の基本「堅守」の現在地 三好コーチ「難しい部分も」 打撃特化型で春季キャンプ
【野球】元世界一ボディービルダー・鈴木雅が巨人に起こした“筋肉革命” 岡本の肉体「破格の数値」