楽天浮上のカギ握る交流戦の戦略とは…

 今季2度目の3連勝で、借金を「2」に減らした楽天。3戦連続の逆転勝利で反攻への兆しが出始めている中、来週から迎える交流戦が上位浮上の行方を左右しそうだ。

 楽天の交流戦の通算成績は117勝143敗4分。勝ち越した年は3度。通算成績で勝ち越している球団はDeNAだけ(22勝20敗2分)と、どちらかというと苦戦している。3度の勝ち越しは08、10、13年。13年は15勝9敗と貯金を6つ作り、同年の日本一につなげた。一方で最下位に沈んだ昨季は9勝15敗と前年から勝敗が逆転してしまった。夏場に勢いをつけるためにも、最低でも勝ち越したいところだ。

 投手陣のカギを握るのは開幕投手を務めた則本。昨季チームが挙げた9勝のうち4勝をマークし、防御率は0・69。6度の登板で完封4度と、セ・リーグの打者をまったく寄せ付けなかった。本人は「各チームとも昨年とは違うし、今年からひとカードの対戦数も違う。相性のいい、悪いは考えない」と話すが、その右腕にかかる期待は大きくなる。今季は2勝4敗ながら17日のロッテ戦で完投勝利。則本が勝ち星を重ねられれば、自然と上位が見えてくる。

 打者では、オリックスに在籍していた昨季はセの投手相手に4本塁打を放ったペーニャが爆発できるか。昨季の交流戦のチーム打率は・224と打線の低迷が順位(9勝15敗=10位)に反映しただけに、助っ人の一発を起爆剤としたいところ。ペーニャはここまで出場した全試合とも指名打者。指名打者が採用されない試合では、一塁を守ることが濃厚。不慣れな守りをカバーするだけの打力が求められる。

 大久保監督は交流戦の戦略について「オレはレギュラーを張っていた時は巨人にいた。こちらの戦い方は変わらないが、セ・リーグの戦い方は理解している」と言い切る。指揮官はキャンプ中から「勝負は8、9、10月」と言い続けているが、その「勝負」に持ち込めるかどうか。星野SAは「交流戦後に、ペナントの上位、下位が見えてくる」と話しており、セ相手の18試合は重要な意味合いを持ちそうだ。

(デイリースポーツ・野畑圭司)

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