未来へつなぐ真夏の侍対決 徹底強化

 この夏、史上初となる熱い戦いが繰り広げられる。8月26日、日本初開催の「U-18ワールドカップ」(8月28日から)に出場する侍ジャパン・高校日本代表の壮行試合として、7月にユニバーシアード競技大会(韓国・光州)を戦い終えた直後となる大学日本代表との対戦が決まった。

 女子野球を含め、各世代の代表が「侍ジャパン」として統一された中で、世代を超えた侍ジャパン同士の戦いは初の試み。ただ、この一戦は単なる壮行試合以上の意味を持つ。

 まずはチーム強化。これまでも、W杯前には夏の甲子園大会が終了した直後のため、関西近郊の大学チームと強化試合を行っていた。だが目標である世界一を取るために、さらなる強化策を検討。相手として大学日本代表に白羽の矢が立った。

 日本学生野球協会とともに試合を主催するNPBエンタープライズの永井康晴氏は「U-18代表は、昨年のアジア大会の決勝で韓国に敗れました。各世代が統一されて、まだ男子のタイトルがない。強化試合をやるのであれば、より強いチームでということになりました」と説明する。

 侍の各カテゴリーでは女子代表がW杯4連覇を達成したが、昨年の男子W杯ではU-21が準優勝、U-15は7位。大学日本代表がハーレム・ベースボール・ウィークで準優勝。アジア大会ではU-18とU-12が準優勝と、国際大会での優勝を果たせなかった。それだけに、自国開催でのW杯優勝への思いは強い。

 そうした意味で、ユニバーシアードを戦った後の大学日本代表は、強化にうってつけの相手だ。永井氏は「ユニバーシアードの直後で、チームのコンディションも高い。メンバーもプロ注目の選手が多い。実力的には、世界トップクラスの代表チームと試合ができるわけです」と、その効果の大きさを語った。

 大学代表には投手で明大・上原健太、駒大・今永昇太、野手では明大・高山俊らが名を連ねる。対してU-18代表も、春・夏の甲子園大会を経て県岐阜商・高橋純平投手ら、注目の選手たちが選出されて構成される。ファンにとっても楽しみな戦いとなるだろう。

 相手だけではない。壮行試合は、W杯のメーン会場となる甲子園で18時試合開始予定。これは本大会でのナイターゲームの可能性に備えるため、通常の甲子園大会では経験できないナイターに慣れておく狙いもあるのだ。

(デイリースポーツ・中田康博)

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