小関VS宮尾を女子ボクシング起爆剤に

 今年の秋は、女子ボクシングの世界戦がめじろ押しだ。10月19日の藤岡奈穗子(竹原慎二&畑山隆則)‐ユ・ヒジョン(韓国)とのWBO女子世界バンタム級王座決定戦を皮切りに、22日には「頂上対決」のWBC女子世界アトム級王者・小関桃(青木)‐WBA女子世界ライトミニマム級王者・宮尾綾香(大橋)の統一戦が行われる。

 11月11日には高野人母美(協栄)がWBO女子世界スーパーフライ級王者のダニエラ・ベルムデス(アルゼンチン)に挑み、IBF女子世界ライトフライ級王者・柴田直子(ワールドスポーツ)の4度目の防衛戦も11月中に行われる予定で、間もなく発表の運びという。

 日本女子初の3階級制覇がかかる藤岡、世界初挑戦の高野のファイトも楽しみだが、最大の注目は小関対宮尾の王座統一戦だ。小関は15連続防衛の日本記録を誇る絶対王者。対する宮尾は“ボクシング界の上戸彩”と売り出されたが、今や5度防衛中の実力派だ。

 両雄、いや両雌?激突の発端は小関のラブコールだった。以前から宮尾との対戦を希望し、15度目の防衛後にOKをもらったという。大橋会長は「以前は実力が違いすぎた。勝ち目がないので断ってきたけど、綾香も5度防衛して(小関と)対戦するにふさわしい立場になった」と機が熟したと決断。「女子は世界王者が何人も(7人)いるのに人気につながらない。この試合が女子の起爆剤になれば。有吉会長は女子ボクシングの委員長をやっているし、今回話は即決でした」と舞台裏を明かした。

 小関は「ベルトには興味がない。宮尾さんとやりたくて直訴した」と、宮尾つぶしを宣言。対する宮尾は「タイプが違うし、あたしのことを嫌いなんだろうなと思う。いつかはやると思っていた」と敵がい心で応戦。青い火花が散りまくっている。

 女子ボクシング界に実りの秋が来ることを祈る。

(デイリースポーツ・津舟哲也)

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