【野球】巨人・ギャレットの真摯な姿勢
プロ野球が25日に開幕した。巨人は開幕カードで昨季リーグ優勝のヤクルトと対戦。12球団唯一の3連勝でV奪還へ向けて最高のスタートを切った。
新外国人、ギャレット・ジョーンズ外野手(34)=前ヤンキース=は開幕を「4番・一塁」で迎えた。新外国人選手の開幕4番は球団史上初。「非常に光栄ですし、誰もが座れる場所じゃない。うれしい」と話した新助っ人は、勤勉さと前向きさを持ち、日本での野球生活に励んでいる。
開幕3連勝が懸かった27日のヤクルト戦では、1-2の八回に来日1号となる逆転2ランを放ち、勝利に大きく貢献。高橋監督が「日本の野球に慣れようと、向上心を持って結果を出そうと努力して、研究してくれている」と評するように、熱心な姿勢が結果につながった。
メジャーでは通算122発を放ったが、日本でプレーする姿勢におごりはない。試合前には、相手投手が自分に似たタイプの打者にどんな配球をしていたか入念にチェック。長打への意識を捨て、リラックスして打席に立つなど、試行錯誤もしてきた。
チームメートで来日5年目のマシソンはギャレットについて「彼は常にオープン。いろんなものを受け入れてエンジョイしている。前向きに捉えていていいと思う」と語る。明るい性格で、日本のプロ野球に順応しようとしている姿を称賛した。
ギャレットは日本のファンにも好印象を抱いている。「選手を応援している熱い気持ちが伝わってくるし、一人一人がしっかり集中して見てくれてるのが分かる。試合を楽しくしてくれる」とG党へ感謝。本塁打を打った27日の試合後には「メジャーリーグのプレーオフの大事な場面で打ったような歓声だった」と例え、笑顔を見せた。
ペナントレースはまだ始まったばかり。「チームに貢献できるように結果を出して、自分のスイングを信じてやっていきたい」と言い切った新助っ人。ひたむきに取り組む大砲のフルスイングをこれからも注目していきたい。(デイリースポーツ・田中哲)