【野球】同世代に格の違い見せたオコエ 祭りの舞台でも“学習”忘れず

 楽天のドラフト1位・オコエ瑠偉外野手(18)=関東第一=前半が、充実の表情でシーズン後半戦に臨む。前半戦は43試合に出場し、打率・183、1本塁打、8打点、出塁率・235でターン。18日のシーズン再開を前に、14日のフレッシュオールスター(倉敷)で英気を養った。

 若手の登竜門といわれる舞台で、3安打1打点をマークし、三盗も決め優秀選手賞に輝いた。既に1軍の舞台で場数を踏んでいるオコエは、同世代の中でも、“格の違い”を見せつけた形となった。

 昨夏の甲子園を沸かせ、U-18日本代表でもチームメートだったロッテ・平沢らとも久々に再会。「超楽しかった。同じフィールドでプレーできたのが、懐かしく思えました」。有望な若手選手が一同に会する祭典で、当然のことながら刺激を受けたオコエ。この“原点回帰”が、後半戦に向けてのパワーとなった。

 その一方で、シーズンさながらの冷静さを忘れない姿勢も印象的だった。「いろんな投手がいて、いろんな対応をしていかないといけないっていうのは、自分の課題。しっかり結果を出して、楽しむ場面もありながらも、勝利に貢献するっていうことが大事だと思っていました」。

 例えば、阪神・青柳から放った適時打は、追い込まれてからノーステップ打法に切り替え、低めの直球にタイミングを合わせた。これは交流戦での対戦経験によるものだった。「ピッチャーとは、バッターのタイミングを崩してくるもの。それは常に考えていかないといけないことなので」と振り返ったオコエ。テンションの上がる祭りの舞台であったことはもちろんだが、真剣勝負を忘れない“学習の場”でもあった。

 18日からの後半戦。楽天は4位でスタートする。3位・ロッテとは10・5ゲーム差が開いているが、チームは逆転CSへ、猛烈な巻き返しを目指していく。オコエを二人三脚で指導してきた池山打撃コーチは、「これからは試合に出ながら、勝っていくこと。勝利にどれだけ結び付けていくか」と話す。黄金ルーキーが、ミラクルを起こすための1ピースとなれるか。(デイリースポーツ・福岡香奈)

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