【野球】2人の“タイシ” ブレーク期待の“遅咲き”候補

 プロ野球界では、時に苦労を重ねた末に花を咲かせる選手が出現する。昨年、交流戦でMVPを獲得したソフトバンク・城所は13年目、自己最多116試合に出場したロッテ・細谷は11年目でブレーク。今キャンプでも“遅咲き”の可能性を秘めた選手が、必死にアピールを続けている。

 野手では、2人の“タイシ”への期待が高まる。巨人から日本ハムに移籍した大田泰示外野手と楽天・中川大志内野手だ。大田はドラフト1位、中川は同2位で和製大砲としてプロ入り。だが、大田は通算9本塁打、中川も同7本塁打と1軍の壁に阻まれてきた。

 大田は新天地で迎えた9年目のキャンプ、初実戦となった韓国・KTとの練習試合で2本の二塁打を放ち、2打点を挙げる活躍。中川もキャンプで存在感を示し、14日の韓国・ハンファとの練習試合では豪快に満塁本塁打を放った。滑り出しは悪くない印象だ。

 投手では8年目の阪神・秋山も、ブレークの雰囲気が漂う。プロ通算わずか6勝。背番号も27から46に変更となったが、昨秋キャンプからアピールが続き、16日の韓国・サムスン戦でも4回1安打無失点と好投した。

 素材は光るものがある。10年8月21日、秋山がプロ初登板初先発した巨人戦。6回4失点で敗戦投手となったが、敵将の原辰徳監督(当時)が「1年生とは思えない堂々たる投球だった。持ち球をしっかり投げられる。将来、嫌な敵になると予想されます」と、珍しく相手を褒めちぎった。あれから6年半、今年は開幕ローテ候補に名前が挙がっている。

 西武、中日で43歳までプレーした和田一浩氏が、レギュラーとして出始めたのは29歳。そこから2000本安打を達成し、名球会入りを果たした。投手では阪神・能見も30歳となった5年目、先発陣に故障者が続出して初めて開幕ローテに抜てきされると、いきなり13勝を挙げて阪神の主戦投手となった。

 取り上げた3選手はプロでの年数こそ重ねているが、まだ20代。きっかけさえつかめば、一気に大爆発する可能性も十分だ。(デイリースポーツ)

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