【野球】巨人の開幕二塁争い 3軍スタートのドラ1吉川尚が巻き返すか
3月も半ばを過ぎ、オープン戦も残り10試合を切る段階に突入した。その中で、巨人の“開幕二塁”の行方は依然として混とんとしている。
大型補強を敢行したチームの中で、最も候補の多いポジションが二塁手。沖縄キャンプ中にはマギーが二塁に挑戦し、11日のオリックス戦では「1回ぐらいどうかとコーチから話があったので」と重信を二塁スタメンで起用するなど、高橋監督はさまざまな可能性を模索している。
オープン戦当初から「1番・二塁」でスタメン出場を続けてきた立岡が10日のオリックス戦で自打球を当てた影響で、11日以降は欠場が続いている。その後は重信、吉川大、柿沢が先発二塁で出場しているが、抜け出す存在は出てきていない。
指揮官は重信を二塁で起用した際「いずれにせよ打ってくれないと試合にも出られないわけで」と話している。オープン戦の打撃成績で比較すれば、17日時点で離脱中の立岡こそ打率・333と好成績を挙げているが、重信は・178、柿沢は・105、吉川大は・217と、続けて結果を残せていないのが現状だ。
そんな中、ドラフト1位で獲得した吉川尚(中京学院大)が巻き返してきている。1月の合同自主トレ中に上半身のコンディション不良で別メニュー調整となり、キャンプは3軍スタート。大きく出遅れたが、今月10日に2軍に合流し、以降は実戦に立て続けに出場。15日の教育リーグ・DeNA戦では「2番・二塁」でフル出場し5打数2安打3打点とコンディションの良さをアピールした。
指揮官は「上で見てみたい。まだ見ていないわけだから」と話しており、1軍合流は間近。もともとは正二塁手として期待されていたルーキー。一線級の投手相手に結果を残せば、逆転での開幕スタメンの可能性は十分にある。他球団スコアラーは「立岡はしっかりと治させるだろうし、結果さえ残せば(開幕スタメンは)吉川尚になるのでは」と話した。
2軍には脇谷、寺内ら経験豊富なベテランも控える。指揮官は「タイムリミットはある。結果を出した選手を使っていくのは当然」と“選考”の期限が近づいていることを示唆した。開幕まで約2週間。長く不在が続いてきた正二塁手を射止める選手は台頭してくるか。(デイリースポーツ・野畑圭司)