【野球】ヤクルト・西浦 社会人でプレーの弟に誓う定位置奪取

 広島・新井貴浩、阪神・良太やヤクルト・川端慎吾、女子プロ野球のアストライア・友紀など、野球界で活躍するきょうだい選手は少なくない。ヤクルトの西浦直亨内野手(26)も兄弟野球選手だ。

 2歳下の弟の丈司さんは現在、愛知・東海市の社会人野球チーム「新日鉄住金東海REX」でプレーしている。兄と同じ内野手だ。戦うフィールドは違うが、お互いの活躍に刺激を受けているという。

 愛知・東海市にある同チームのグラウンドを訪ねた。帰り際の記者を見つけ、駆け寄ってくると満面の笑顔で「こんにちは!」と気持ちの良いあいさつ。そのことを直亨に伝えると「かわいいでしょ」と優しい兄の顔をした。

 初対面でもすぐ、わかる。「顔がすごい似てきたんですよ」と兄。名古屋遠征時には食事に行くこともあるというが、中学時代はけんかが絶えなかった。「弟が俺の方が野球がうまい、うまいって思っていて、えらそうにしていた」と懐かしそうに振り返った。

 高校時代は共に奈良・天理高でプレー。2009年には兄が3学年、弟が1学年で夏の甲子園に出場。「高校生になってから仲良くなった。弟が自分を尊敬してくれるようになった」。厳しい勝負の世界で共に戦い、兄の偉大さを感じたようだ。

 開幕を三塁で迎えたが打撃の低迷に悩み、現在は代打や守備での出場が多くなった。自身のバッティングに対して「気付いたことを言ってくれる。弟も自分の動画を送ってきて、どこを直したらいいか聞いてくる」とお互いにアドバイスを送り合うという。

 東京と愛知。高校卒業まで関西で育った2人はどちらも地元を離れ、野球に取り組む日々を送っている。けんかをして両親を困らせた日々も成長の記録だ。

 「(都市対抗野球出場のため)愛知は俺が制するから、神宮を制覇しろ!」-。弟のエールを受け取った兄は、再び定位置奪回に挑む。(デイリースポーツ・疋田有佳里)

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