【野球】4割打者・日本ハム近藤の得意コースをデータで分析
日本ハム・近藤健介捕手が、セ、パ両リーグを通じてただ一人、規定打席をクリアして4割を超える打率(・417=5月21日現在)を残している。もともと強打の捕手として11年度のドラフト4位で入団。6年目の今季、捕手登録ながら39試合出場し16試合が右翼で23試合が指名打者として主に3番を任されている。
15年には打率・326でベストテン3位に入ったシュアな打撃は、入団当初から定評があった。打撃を生かして内外野を守ってきたが、日本一となった昨年は打率・265と低迷。昨季の屈辱を胸に好調を維持する
今季の打撃をデータで分析してみると、打った球を内角、真ん中、外角、高め、真ん中、低めと九分割し、結果別に見ると内角高めが打率10割、真ん中高めが打率・647と驚異的な数字を残している。得意コースをホットゾーンとするならば、高低の“横割り”で見ると、高めの球に対して6割超の打率を残している。特に対右投手の場合、7割近い打率だ。
昨年のデータを見るとホットゾーンと呼べる得意コースが少ない。真ん中低めが打率・409、外角高めが打率・400で、6割超えの高めも目立った数字にはなっていない。加えるならば、昨年、打率・235だった外角低めが打率・833と高い数字を残している。これは次に挙げる打球方向にも関係しているようだ。
今季の打球方向は、左翼方向が35・1%、中堅方向が33・0%、右翼方向が32・0%となっている。昨年は左翼方向は30・6%、中堅方向が38・3%、右翼方向が31・1%だから左方向への打球が多くなっていることが分かる。もともと広角に打ち分ける巧打者ではあるが、今季は左方向の打球が投手の左右にかかわらず増えている。
チームは開幕ダッシュに失敗し、借金は最大14となったこともあった。しかし、昨年の覇者として白星を積み重ね、借金は5まで減った。4割打者・近藤がチーム浮上の中心を担う。(データ提供は共同通信デジタル)