【芸能】広島発双子美人シンガー「Hi-Fu」 文武両道エリートから芸能界へ M-1にも挑戦
広島を拠点に活動する双子美人の女性シンガー・ソングライターをご存じだろうか。「アジアツインズ 光の風Hi-Fu(ヒーフー)」。2015年にメジャーデビューを果たし、今年6月にはメジャーデビュー後、2枚目となるシングルを発売。福山市と故郷の松山市で単独ライブを開催する一方、漫才の「M-1」にも挑戦するなど、ルックスと歌唱力に加えて“歌笑力”も武器に、着実に活動の幅を広げている。
目鼻立ちの整った双子姉妹で、名前は姉が「光∞Hi(ひかりのひー)」、妹が「風∞Fu(かぜのふー)」。本名、年齢ともに非公表ながら、驚かされるのはその経歴だ。中学、高校と打ち込んだ柔道は姉妹そろって初段を取得。姉は県内2位、四国大会5位入賞の実績を持つ。勉学でも高校時代は常に姉妹で学内のトップと2位を争い、姉は数学の全国模試で1位になったこともある。
姉はお茶の水大理学部に進学。妹も愛媛大教育学部に進み、文字通り、世間もうらやむ文武両道のエリートコースを歩んでいた。しかし、次第に「このまま大学生活を送っていていいのか。本当に自分らしい生き方を見つけたい」と2人は苦悩する。結局、大学に通う意義を見つけられず、ともに1年で中退してしまう。
実家に戻り、将来を模索する中で出合ったのが音楽だった。ゆずの音楽に惹かれ、姉妹でギターを習い始める。その頃、母が病気になり、2人で作った曲をプレゼント。病床で喜ぶ母の笑顔に「音楽の持つ力で、たくさんの人を幸せにしていきたい」と決意した2人は、プロの歌手を目指し、路上ライブなど地道な活動を始める。
7年前に現在の所属事務所の代表を務める津川今日子氏へ弟子入り。福山市にある一軒家で共同生活を送りながら、曲を作り続けてきた。これまでの経歴からは想像もつかないが、姉妹そろって極端な人見知りで、しゃべりも苦手。そんな性格を克服するため、なんとお笑いの世界にも挑戦した。昨年、広島で行われたM-1グランプリの1次予選にエントリー。カツラをかぶって「きんさん・ぎんさん」に扮(ふん)し、姉妹で考えた双子ネタを披露した。
「歌と違って、2人で1本のマイクで話すことに慣れてなくて、声がうまく伝わらなかった」(風∞Fu)ことも響き、1次通過はならなかったが、その後も積極的にネタ作りに励んでおり、動画投稿サイトのユーチューブで「美人双子でお笑いやってみた」と題して次々と新作を披露している。また、インスタグラムでも「双子あるある」を日々つぶやき続け、全国の双子や双子の親から支持されている。「子どもの頃からお笑いが大好きで、ドリフのDVDもよく見ていた」(光∞Hi)というだけあって、笑いのセンスもなかなかのものだ。
とはいえ、本業は歌手。美しく澄んだ歌声は高く評価されており、今回リリースした両面Aシングル「初めての愛のプレゼント/時代の鳥」は、ヒットメーカーでもある松田純一氏が作曲と編曲を担当。ポップでありながら、切なさも感じるレトロボイスな楽曲に仕上がった。さらにマキシシングル「還暦ソング~ダンディーと呼ばれた男~」も同時発売した。
また、全国を席巻する“カープ女子”としても知られ、昨年は超満員のマツダスタジアムで試合前の国歌斉唱を行った。そんな2人の夢は紅白歌合戦への出場だ。美人姉妹は「たくさんの方に私たちの歌を聴いてほしい」と目を輝かせた。(デイリースポーツ・工藤直樹)