【野球】泥酔トラブルの巨人・山口俊 来季に懸ける汚名返上
球団側は山口俊に対し、来季以降に汚名返上をするチャンスを与えた。酒に酔っての暴力トラブル、そして球団への報告義務をも怠った。契約解除という厳罰が下ってもおかしくなかった中での今回の処分。会見の席で、石井球団社長は「今後の将来をつぶしてはならないと考えた」と話した。
温情を与えたわけではない。石井社長は「山口が適当な気持ちであれば、さまざまなことを考慮しなければならないが」と当初は厳罰も選択肢にあったことを示唆。「穏当なところかな」と処分内容を評した老川オーナーも「もっと厳しい処分も考え方もあった」と明かした。
「厳しすぎるという人もいるかもしれないし、甘すぎるという人もおられるかもしれない」(老川オーナー)とした今回の処分。謹慎期間中に山口俊が深く反省し、相手側への謝罪の意思をくみ取れたこと。そして相手側に「寛大な処分を」という意向があったことが、再起の機会を含んだ内容につながった。
罰金、減俸を含む“制裁金”の総額は1億円を超えるとみられ、同社長も「高額で、かなり厳しい処分となっている」と話した。一方で、巨人のユニホームを脱がされるという最悪の事態とはならなかった。球団の判断は正しかったのか。「今後、身を慎んでやってもらうということ」と老川オーナー。答えを出すのは、山口俊本人でしかない。(デイリースポーツ・野畑圭司)