【サッカー】FC今治、専用スタジアム「夢スタ」が華やかに船出
サッカー元日本代表監督の岡田武史氏(61)がオーナーを務めるFC今治の専用スタジアム「ありがとうサービス.夢スタジアム」が完成し、10日に行われたこけら落としゲームのJFL第2ステージ第7節・ヴェルスパ大分戦を取材した。
観客席には5241人のサポーターが集まり超満員。ラモス瑠偉氏やEXILEのUSA、愛媛県出身の人気お笑い芸人・友近ら豪華ゲストが来場して盛り上げるなど華やかなムードに驚かされた。
そんな「夢スタ」の船出に、岡田オーナーも「最高の気分」と感激の表情だ。2014年秋にオーナーに就任し、2年でJFLに参入。次の目標のJ3昇格に向け、その必要条件でもある約5000人収容のスタジアムの完成は力強い“追い風”となるだろう。
同オーナーは力を込めて語る。
「たとえサッカーを知らない人でも、試合に負けても、来てくれた人が笑顔で帰れるフットボールパークにしたい」
その熱い思いはスタジアムの随所に表現されていた。「夢スタ」はピッチと観客席を隔てるフェンスがないのが特徴の一つ。観客は試合の臨場感を十分に味わうことができ、選手とサポーターの一体感も醸成されやすい造りになっている。クラブスタッフは海賊風のコスチュームを身にまとい、客席への案内など丁寧にサポーターに対応していた。まるで人気のテーマパークに足を踏み入れたかのような雰囲気だ。
J3に昇格するためには「年間順位4位以内」や「ホーム1試合平均2000人以上の観客動員」などの条件をクリアする必要がある。FC今治の現在の年間順位は6位(第2ステージ第7節終了時点)で、4位との勝ち点差は5。平均観客数は1563人で、ホームゲーム残り5試合で1万4000人余り(1試合平均約2800人)を動員しなければならない。
厳しい状況ではあるが、まだ可能性は残っている。「残り試合で何人入れられるか、新しいチャレンジだと思っている。とにかく集客しないと上に上がれないので、やっていきたい」と岡田オーナー。シーズン終盤、「夢スタ」の盛り上がりに注目したい。(デイリースポーツ浜村博文)