【サッカー】ハリルホジッチ監督が日本代表に求める成長とは

 サッカー日本代表は8月31日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦で勝利し、6大会連続となる本大会出場を決めた。現在は、親善試合のニュージーランド戦(10月6日・豊田ス)と同ハイチ戦(同10日・日産ス)に向けて合宿を行っている。ロシアでの本大会まで残る時間は約8カ月。チームを率いるバヒド・ハリルホジッチ監督が選手に求める成長とは何だろうか。

 「W杯の出場を決めてみんな喜んでいるが、これから最も厳しい戦いが始まる。以前にも話したが、われわれに取っての第三段階に入っている。これが最も厳しく、最も難しく、そして最もエキサイティングでもある段階」。9月28日のメンバー発表会見時にハリルホジッチ監督が語った言葉だ。選手にはチームとして、また個人レベルでの成長を強く求めた。

 10月1日から始まった合宿では、国内組のみが参加した初日からアクセル全開だった。練習前の円陣では約20分にわたって「最近のパフォーマンスは低い。他にも良い選手がいる。毎試合、見ているぞ」とハッパをかけた。11月に欧州での親善試合で対戦することが決まったブラジル代表FWネイマールを引き合いに出し「少しのスペースを与えたらやられるぞ」と強い口調で呼びかけた。

 ここから見えるのは、国内組には「世界基準」の物差しを持ってJリーグを戦うことを求めていることだ。結果だけが評価の基準ではなく、むしろ重要視するのは「そのプレーがW杯でも通用するものか」という視点。攻撃陣ならば、チャンスの作り方やシュートの形、強さなど。守備陣ならば、ボールの奪い方や相手との間の取り方など。もちろん、攻守両面で、指揮官が「勝敗につながる数字」というデュエルの回数、勝率などもつぶさにチェックされ続けるだろう。

 では、海外組に求められるものはなんだろうか。まず挙げるとすれば、クラブでの出場機会の確保だ。コンディションを重要視する指揮官にとって、コンスタントに試合へと出続けることは、選手の見極めという面では大きな材料。その上で「クラブと代表では、違う役割を求められる選手がいる。そこにスムーズに順応してくれ」と海外組に声をかけているという。特に攻撃陣は所属クラブでのポジションや、試合中の役割などが異なることが大半。つまりはクラブでの競争にキッチリと勝ちながら、代表で求められる役割に対しても意識をしたレベルアップを求めているというところだろうか。

 「誰一人として、ロシア(W杯メンバー入り)の切符を確約している選手はいない。スターは、あくまでチーム」と何度も語るハリルホジッチ監督。し烈なサバイバルを生き抜いて、世界と戦うための挑戦権を勝ち取るのは誰か。(デイリースポーツ・松落大樹)

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