【野球】大阪桐蔭 8年ぶりドラフト指名なしも来年はミレニアム世代が歴史を変える
プロ野球ドラフト会議が26日に行われた。2010年から7年連続でドラフト指名選手がいた大阪桐蔭は、プロ志望届を提出した選手がいなかったため、大卒選手(オリックス8位・山足、楽天の育成ドラフト3位の天理大・中村)を除き、8年ぶりに指名がなかった。
しかし、来年は大阪桐蔭のミレニアム世代が、ドラフトの歴史を塗り替えるかもしれない。これまでのドラフトで同一高校からの最多指名は、2001年の日大三などの4人。来年の大阪桐蔭は、5人以上が指名される可能性がある。
すでに1位候補とも言われている藤原恭大外野手(2年)は、抜群の打撃センスと、50メートル走5秒7の俊足が武器。今春センバツ決勝・履正社戦では先頭打者弾を含む2本塁打を放ち、U-18W杯ではチーム2位の打率・333を記録した。中堅手としても西谷浩一監督(48)が守備範囲の広さを絶賛する。走攻守が高いレベルにある逸材だ。
投手、内野、外野をこなす根尾昂選手(2年)は、抜群の身体能力とセンスを持つ。投手としては146キロを投げ、打者としては新チームから4番を打つ。走っても、藤原に次ぐチーム2位の50メートル走6秒0の俊足を持つ。
山田健太内野手(2年)は、今春センバツで個人の大会通算最多安打に、あと1の12安打を放って優勝に貢献した。身長183センチながらまだ細身。体ができれば、長距離砲として期待できそうなタイプだ。
投手陣では、エース・柿木蓮投手(2年)が上位候補になりそうな素材だ。がっちりした体形から最速146キロの直球を投げ込む右腕。中学時代はボーイズリーグの日本代表ながら、レベルの高い野球を求めて佐賀から大阪桐蔭へ進学した。負けん気が強く、ハートの強さも持ち味だ。
身長190の左腕・横川凱投手(2年)も、素質が評価されている。今夏は結果が残せなかったが、新チームでは悔しさをバネに好投を続けている。直球は最速143キロ。手足が長く、今後の成長が楽しみな投手だ。
5人以外では、主将・中川卓也内野手(2年)が旧チームから3番を打っており、打撃センスが抜群。ほかにも一冬を越えて、伸びる選手が出てくるかもしれない。
新チームは秋季大阪大会で優勝し、来春センバツ出場校選考の重要な参考資料となる秋季近畿大会に出場している。決して簡単な道のりではないが、来年の甲子園などで指名候補選手が結果を残せば、ドラフト史上初の快挙達成も夢ではない。(デイリースポーツ・西岡 誠)